この記事をまとめると
■ジープ・コマンダーに限定車の「ロンジチュード」が設定された
■前輪駆動とするとともにプレミアムファブリックのインテリアを採用して価格を抑えた
■パワートレインに変更はなく、運転支援機能も充実している
前輪駆動に割り切ればジープに割安で乗れる
ジープのミドルサイズSUVといえばチェロキーが有名な存在だが、現在の日本のジープのラインアップにチェロキーは存在しない。その代わりの役目を果たすのが、2022年末に日本市場に導入されたコマンダーだ。全長4770mmというサイズながらも3列シート7人乗りを実現したコマンダーは、マルチに使えるジープとして注目を集めている。
そんなコマンダーに初の限定車、「ロンジチュード」が設定された。
この限定車は、外観はカタログモデルであるコマンダー リミテッドと同等にしつつも、一部装備を変更することで購入しやすくなっているのが特徴。具体的には、駆動方式を前輪駆動(リミテッドは4輪駆動)とし、インテリアのマテリアルをプレミアムファブリック(リミテッドはレザー)としたことで、リーズナブルな価格を実現している。
それでいてパワーユニットはリミテッドと同じ170馬力・350Nmを発する2リッター直4ターボディーゼルエンジンを採用。アクセル操作に対してレスポンスよく反応するトルクが優れたドライバビリティをもたらし、また組み合わせられた9速ATが高い走破性と低燃費を両立しているという。
さらに、運転支援機能や前走車と一定の車間距離を保ちながら追従するアダプティブクルーズコントロールを始め、ドアミラーの死角にいる車両の存在を警告するブラインドスポットモニター、駐車場の出庫の際に側方から接近する車両を検知・警告するリアクロスパスディテクション、高速道路でのドライバーの運転負荷を軽減するハイウェイアシストシステム、車線逸脱予防や車線変更時の安全確保に寄与するスクティブレーンマネジメント、歩行者と自転車を検知する衝突被害軽減ブレーキなど、最新となっているのもうれしいところ。
ボディカラーは明るく爽やかな印象のパールホワイトトライコートと、SUVの力強さを際立たせるブリリアントブラッククリスタルの2色を用意する。
コマンダー ロンジチュードの価格は547万円で200台の限定販売。
ジープでありながら4輪駆動でないのはちょっと残念に感じるかもしれないが、実際のところ、ほとんどのオーナーが4輪駆動を必要としていないこともまた事実。もし街乗りに限るというのであれば、前輪駆動に割り切ってしまうのもひとつの手だ。何といってもカタログモデルであるリミテッドよりも50万円も安い予算で手に入れることができるのだから。コマンダー選びに悩ましい限定車が登場したと言える。