この記事をまとめると
■ソアラに負けて消えそうだったレパードの穴を埋めるために導入したレパードJ.フェリー
■日産デザインインターナショナルが手がけた個性的なデザインは一部から高い評価を集めた
■4.1リッターV8を用意したスペシャリティセダンとなっていたが人気を得ることはできなかった
デザインは高評価も受け入れられなかったJ.フェリー
日産レパードと言えば、刑事ドラマ「あぶない刑事」シリーズの劇中車として登場した2代目モデルが知られるところだが、新車時の販売面では同じ高級パーソナルクーペとして一斉を風靡したソアラには及ばず、そのまま姿を消す公算が高かった。
しかし、販売ラインアップに穴が開くことを危惧して、当時北米向けの日産の高級車ブランド、インフィニティで販売するために開発が進められていた「インフィニティJ30」を日本に投入することを決定。それが今回紹介する「レパード J.フェリー」である。
もともと日本での販売を念頭に置いていなかったモデルということもあり、デザインはカリフォルニアにある日産デザインインターナショナルが手がけ、丸みを帯びて尻下がりというそれまでのレパードとはまったく異なるスタイルを纏っていた。
その個性的なデザインは一部から高い評価を集めていたが、日本の保守的な高級車ユーザーからはなかなか受け入れられることがなかったというのが実のところ。