【GWのロングドライブ】わずか10分のセルフ点検が明暗をわける! (1/2ページ)

甘く見るとトラブルで悲惨な連休に!

 ゴールデンウィークは、ドライブのベストシーズン。各地に出かける予定の人も多いだろうが、出先でクルマがトラブルを起こすと、楽しいドライブも暗転、台無しに……。

 JAFの発表によると、昨年のゴールデンウィーク(2016年4月29日から5月8日)のロードサービスの出動件数は、1日平均6796件(全国で6万7960件)。なんと約12.7秒に1件の出動要請がかかっているという計算になる。

 その救援依頼内容を見てみると、高速道路では「タイヤのパンク(バースト、エア不足)」がダントツで、982件(高速道路全体の31.11%)、 次いで「燃料切れ」の346件(高速道路全体の約10.96%)、3番目が過放電バッテリー(バッテリー上がり)で、241件(7.6%)。

 一般道では、過放電バッテリーが1位、2位がタイヤのパンク、3位がキー閉じ込みとなっている。とくに目立つ、タイヤのトラブルに関しては、異物を踏む以外、事前の点検でほとんど防ぐことができるので、ロングドライブの前には、必ず点検しておこう。もっとも重要なのは、空気圧のチェック。

 単純に考えて、車重1トンのクルマなら、1本のタイヤあたり、250㎏の重さを支えていることになる。しかし、学校の校庭や公園の遊具のタイヤのように、空気の入っていないタイヤは、子どもが飛んだり跳ねたりするだけで、ペコペコに動く。タイヤは十分に空気が入っている状態で、はじめて高荷重に耐えられるので、空気圧不足は大きなトラブルの元。

 高速道路に乗る前には、必ず4本ともメーカー指定空気圧(ドア付近のシールに書いてある)に合わせ、タイヤの溝と摩耗状態、ひび割れの有無などもしっかり確認。1本だけ空気圧が低ければ、パンクなどの可能性が大きいし、またパンクなどのトラブルがなくても、空気圧は1カ月に10~20kPaの自然に低下するのが普通。空気圧が低いとタイヤのたわみ(変形)が大きくなり、変形が大きいとタイヤが発熱し、タイヤの表面のゴムが剥離したり、最悪バーストすることも!

 こうしたトラブルは、指定空気圧よりも、30-40kPa低下すると、発生リスクが急激に上がることがわかっている。つまり、前回の空気圧の点検から2~3カ月経過しているクルマが、そのまま高速道路で高速走行を続けると、かなりの確率でタイヤトラブルが発生するというわけだ……。したがって、空気圧の調整は非常に重要。

 ポイントは、走行直後のタイヤが温まった状態でなく、できるだけタイヤが冷めている状態で指定空気圧に合わせること(熱でタイヤ内の空気が膨張するため)。どうしても、しばらく走行した後で、エアチェックを行う場合は、指定空気圧より110-115%高い数字に合わせるようにする。

 また、人や荷物をたくさん載せて最大積載量に近い場合も、20kPa程度高い空気圧にしておくのが無難。国産車ではあまり見かけないが、欧州車では「軽積載時」と「最大積載時」の空気圧がそれぞれ指定されているケースも珍しくない。

 さらに、「めったに空気圧なんて見ない」というズボラの人も、あらかじめ5-10%程度高めに設定しておくほうが安全だ。空気圧の点検は、ガソリンスタンドやディーラー等で、無料で気軽にお願いできるし、セルフのスタンドでも、店員に頼めばやってくれるので、できるだけ1カ月に一度、理想的には給油するごとにチェックしたい。

  


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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