屋内なのにたった1日でクルマがザラザラ! 空気が汚れすぎのインドではクルマのボディカバーが大活躍だった

この記事をまとめると

■インドの高級住宅街ではエリアの外に門番が立っているほか入退場ゲートが用意されている

■現地では砂埃が凄いので愛車にボディカバーを掛けている人が多い

■インドのタクシーの世界ではクルマを磨いて客を迎えるのがおもてなしとされている

インドではボディーカバー必須!?

 筆者が今回デリー市内で手配したホテルは、東京でいえば麻布あたりの高級住宅地のような場所にあった。このような高級住宅街は「ゲートハウス」などと呼ばれるようだが、いくつかに区切られた区画をそれぞれフェンスで囲い、いくつかの入退場ゲートを用意。入退場ゲート以外からは進入することができず、夜間にはゲートを閉めて門番を置き、入場者を厳重に監視するようになっている。区画内に犯罪者が流入しないための措置のようだ。

※画像はイメージ

 ある地域では、豪邸の前にメルセデス・ベンツやBMWなどが停まっており、デリーにしては閑静な街並みとなっている。しばしインドにいることを忘れてしまいそうであった。

 そのような所得の高い人たちが住む場所で目立ったのが、自宅ガレージや家の近くに停めるときにボディカバーをかける人が多かったこと。筆者の家でも最初にマイカーとなった、1976年式トヨタ・スターレットは父親が厳重にボディカバーをかけて保管していた。この“厳重に”というのがミソで、中途半端にユルユル状態でボディカバーをかけると、強い風などが吹いたときにボディカバーがボディに擦れることとなり、ルーフの四隅の塗装がはげ落ちてしまうということが当時はよく起こった(いまより日本車は塗装が弱かった)のである。

 デリーはインドの首都。土地的にとくに強い風が吹いているわけではないが、とにかく砂埃がひどい。

 知人によると「デリーを1日ビジネスで歩いたことがあるが、身体がすっかり砂埃でジャリジャリになるので、夜はシャワーをしっかり浴びた」というような話を聞いた。2023年1月に開催された、オートエキスポ2023(デリーオートエキスポ)の会場内に展示された新車も、屋根のある会場であるにも関わらず1日放置しておくとボディが砂ぼこりまみれになっていた。

 使用人が何人もいるような富豪ならば、使用人に毎日洗車させればいいのだが、そこまでいかないお金持ちは愛車が砂ぼこりまみれになるのを防ぐためにボディカバーを活用しているようである。

 一般大衆レベルでは街なかを走っているうちにボディ全体がすぐに傷だらけになってしまうので、砂ぼこりを気にすることはないようである。

 ただ、滞在中ライドシェアで呼んだあるドライバーが運転も上手で感じも良かったので、チップを多めに渡した。するとそのドライバーが「明日もショー会場へ行くなら迎えに行く」と言い出したので頼むことにした。渡したチップが多めだったこともあり、ライドシェア会社抜きにして直接自分自身を売り込んできたのである。

※画像はイメージ

 翌朝時間通りにホテルの玄関に出ると、クルマがすでに到着していた。しかも、インドではライドシェアで使うクルマレベルではあまり見かけない光景だが、クルマを磨いていたのである。普段は使いっぱなしでも、クルマを綺麗にするのはサービスのひとつであることは理解しているようであった。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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