この記事をまとめると
■新車を買う以外でクルマを乗り続けるにはどうするのがお得かを考えた
■整備を行いながら部品交換や修理が増える直前までいまのクルマを使うのがもっともお得
■高騰中の中古車購入はおすすめできないがカーリースで出費を抑える方法もある
納期遅延により新車も思うように購入できない
新車を注文してから納車されるまでの期間は、従来は在庫車でなくても1カ月から2カ月だった。それが今は4カ月なら短い部類に入る。6カ月から1年を超える車種も増えた。納期を短縮するメドは立たず、さらに遅延するのを防ぐため、一時的に受注を停止した車種も少なくない。
この状況では、新車を買う以外の方法も考えたい。そこで、いま使っている車両に乗り続ける/中古車を買う/サブスクを使う、という方法を設定して、買い得度を考えてみたい。この選択では、ユーザーの気持ちが大切だ。単純に出費を抑えたいのか、それとも新しいクルマに乗りたいのか、それによって対策も違ってくるからだ。
単純に出費を抑えるなら、部品交換が増えたり故障が発生しない限り、いままで使ってきた車両の車検を取って乗り続けたい。クルマの売買には、必ず販売会社などの利益が上乗せされる。オークション(中古車のセリ市)に出品すれば、その費用も中古車価格に転嫁される。したがって、損失を抑えるなら、流通過程をシンプルにしたい。愛車のメンテナンスを確実に行って、高額の部品交換や修理が増え始める直前まで、いまのクルマを使うのがトクだ。
また、現時点では中古車の購入は推奨できない。中古車価格が高騰しているからだ。前述のとおり、新車の納期が遅延してスグに納車できる中古車を希望するユーザーが増えた。その一方で、新車の納期が遅延して売れ行きも下がったから(2022年の国内新車販売台数はコロナ禍前となる2019年の80%)、下取り車の入荷も減った。この影響で中古車市場の流通台数も下がっている。
つまり、中古車のニーズが増えて流通台数は減ったから価格が高騰した。ヴェゼルのような一般的な小型車でも、高年式の中古車になると、新車価格と同等か、それ以上の金額で販売されている。