この記事をまとめると
■いまクルマを買う際にローンが通らない人が増えている
■一方で「ローンが通らなくててお任せください!」などと謳う自動車販売店がある
■このような店の仕組みについて解説する
うまい話には落とし穴がある!
最近取材先でよく聞かれるのが、「あれこれ商談しても最終的にローンが通らない人が増えている」ということ。昨今の社会情勢を鑑みれば納得ではあって、クルマ以外では携帯電話が契約できないということもある。とくにクルマは地域によっては生活必需品と言ってもいいだけに、ローンが通らないのは死活問題だろう。現金で買えばいいという意見もあるが、それも難しいのが現実だ。
ネットや広告を見ていると「ローンが通らない人でもお任せください」というウリ文句の自動車販売店を見かけることがある。なかには新車も扱っているところもあって、怪しいというか、どうやって通しているのか不思議に思ったりする。
通しにくい人を通す方法はいくつかあって、希望のクルマを安いものにしたり、頭金を多くしたり。借金がある場合はそれを返済するなどで、信販会社も再審査には応じてくれる。また、ディーラーローンのほうが、完済までの担保として所有者がディーラーになるため通りやすいなど、手はいろいろとある。残価設定やリースも、ローンとは仕組み的に考え方が違うので、乗れる確率は高くなる。
それでもダメな人はけっこうな数いるわけで、それでも大丈夫と言うのはどういうことか?
まず大手もやっているのが、自社系列の信販会社を使うというもので、当然、金利は高い。なかにはそこで実績を作れば、一般の信販会社でもローンが通るようになるので、そのときはより上級のクルマが買えると謳うところもあったりするほど。
そしてもうひとつの手が自社ローンだ。金利を取るのは貸金業の登録業者でないとダメなので、ショップレベルではゼロ金利となっている。つまり、ローンというよりも分割で代金を払っていくというもの。「自己破産者でも当社は情報機関に問い合わせしないので関係ありません」とまで言うが、結局は金融機関ではないので信用情報を得ることができないだけだろう。
問題なく払ってくれれば売上になるので、こういったサービスが出てくるが、滞ればどうなるかは言わずもがなだろう。クルマに限らず、なんでもそうだが、うまい話には落とし穴があるわけで、みんなが金利を払ってローンで買っているのに、そうでない方法で買えるというのは大きなリスクとなるのは当然。業者も慈善事業ではない。どうしても利用したいなら、納得するまで説明を受けて、契約書を隅々まで読むのは基本。また、なんでも高騰している昨今とはいえ、数万円の軽というのもあるので、そういったのでまずは我慢して貯金するなどしたほうが懸命だろう。