この記事をまとめると
■クルマの名前やグレード名にアルファベットが使われることがある
■この記事ではアルファベットに込められた意味を紹介
■意味を理解するとますますクルマに愛着が湧く
昔も今も車名のアルファベットには意味があった!
クルマの名前って、カッチョいいカタカナのあとに数字やアルファベットがくっ付いているパターンが多いです。数字は排気量を表しがちなのはわかるんですが、2〜3コ並んだアルファベットの意味がよくわかりません。なにか重大な秘密や由来があるんでしょうか!?
車名に付いているアルファベットで有名なのは、なんと言っても「GT」ではないでしょうか。国内外を問わず、クルマの大きさもタイプも関係なく、「GT」という2文字が付いていることは、皆さんもお気付きのはず。でも、その意味をご存じの方は、そう多くないでしょう。
GTは「Grand Touring(グランド・ツーリング)」の略で、長距離を速く快適に移動する高性能車であることを表しています。国と国が道路で繋がっているヨーロッパでは、“長距離を速く快適に移動できる”ことは重大な意味を持つため、各メーカーは自社の高性能車にはGTという2文字を誇らしげに付けたのです。
その「GT」にもう一文字、「I」を加えた「GTI」も有名! GTIとは「Grand Touring Injection(グランド・ツーリング・インジェクション)」の略で、燃料供給方式を「キャブレターからインジェクションに変更してパワーアップを図っているんだよ!」という意思表示をしています。
その超有名なクルマが、1976年に登場したフォクルスワーゲン ゴルフGTIです。コンパクトなハッチバックボディに“インジェクションによって高出力化”したエンジンを搭載したゴルフGTIは、当時のアウトバーンで1クラス、2クラス上の高性能車をブチ抜き、そのパフォーマンスをアルファベット3文字とともに見せつけたのでした。
では、国産車に多いアルファベット1文字には、どういう意味があるのでしょうか? 例えば「R」は「Racing(レーシング)」の意味が込められていて、レースからフィードバックされたパーツや技術が採用されているモデルによく付けられます。
あるいは「S」は「Sports(スポーツ)」の略で、「R」ほどハードではないけどスポーティな走りをコンセプトとしたクルマ(グレード)に付けられがちです。
ところが「R」と「S」を組み合わせたパターンもあるので(レーシング・スポーツの略)、国産車のタイプorグレード分けが複雑になってしまいます。しかも、同じ「RS」でもトヨタは「Runabout Sports(ランナバウト・スポーツ)」の略で、ホンダの場合は「Road Sailing(ロード・セイリング)」の略となるため、余計にややこしくなります。
ちなみに、トヨタのランナバウト・スポーツは“キビキビとした走りを楽しめる小型のスポーツカー”を表し、ホンダのロード・セイリングは“風を受けて颯爽と海原を行くヨットのような走り”という意味が込められています。