この記事をまとめると
■白がとくに人気なクルマたちをピックアップ
■白を専用色として設定しているグレードもある
■白は万が一の際、板金代が安く抑えられ、下取り時の査定が高いケースも多い
白が圧倒的に人気なクルマたちはこれだ!
ボディカラーの白は世界的に人気の色で、2位の黒、3位のシルバーを引き離して、もはや不動のナンバーワンカラーと言える色です。人気があるということは、それだけ欲しがる人も多いということで、白を買っておけば下取り価格がアップするとか、汎用性があるからぶつけた時にも修理が安く上がるとか、金銭的な理由で選ぶ人もいますよね。
また、白は比較的どんなデザインのクルマにも似合い、パッと華やかに見せてくれたり、実際より大きく存在感のある佇まいに見せてくれたりするので、「迷ったら白」というのが間違いのない選択だという人もいます。ただ、なかには同じデザインでもほかのカラーより圧倒的に白の個体がカッコよく見えたり、映えるクルマというのがあるものです。メーカーが白に込めた想いやこだわりが強い場合もあり、それを知ると余計に白を選びたくなったりしますよね。今回はそんな、リセールバリューのためだけじゃなく、積極的に白を選びたいクルマたちをご紹介したいと思います。
まず1台目は、「藤原とうふ店」と聞けば多くの人が「ああ!」と思い出す、トヨタのAE86スプリンタートレノ。漫画&アニメ『頭文字D』の主人公・藤原拓海が愛車として乗っていたAE86が白&黒のボディカラーだったため、もうそれ以外の色を見るとなんかしっくりこない、という人もいるほど。
通称「パンダトレノ」とも呼ばれるこのツートンカラーですが、漫画の設定として非力なトレノが、峠道で普通に勝負したら絶対にかなわないハイパワー車を打ち負かしていく、そこに読者を夢中にさせる魅力があったわけなので、おそらく作者のしげの秀一さんとしては、主人公のクルマをいかに“ショボく見せるか”というところで、白ベースに黒ラインというこのカラーをチョイスしたのだと思われます。でもそれが、漫画やアニメのファンからするとたまらなくカッコよく、憧れのクルマになっていったという、言ってみれば大衆車の白が大出世した希少な一例です。
ただ、現在はほかのカラーでもAE86の中古車価格は爆上がりしてしまっているので、現行モデルのGR86をパンダカラーにするというのも魅力的ではないかなと思います。
2台目は、チャンピオンシップホワイトという情熱的な名前がついている白が存在感を高めている、ホンダ NSX-Rです。2022年タイプRが登場してから30周年の節目の年でもありましたが、その最初のモデルとなったのが、1992年登場の初代NSX-Rでした。
量産車としては世界初のオールアルミボディや自然吸気エンジンへのこだわりなど、まさに日本が産んだ世界のスーパースポーツカーとして、当然のことながらHondaのレーシングスピリッツを背負っていたNSX。そのハイパフォーマンス版となるNSX-Rには、やっぱりHondaが1964年に初めてF1参戦を果たした時の情熱を受け継ぐカラーリング、チャンピオンシップホワイトがよく似合います。
そしてもうひとつ、グランプリホワイトという白もあり、その色合いは並べてみるとまるで別物。チャンピオンシップホワイトのほうは、光の加減によって少し黄身がかった、アイボリーに近いような白で、グランプリホワイトは濁りのないパキッとした白となっています。