排気量で区切る自動車税を最大トルクを基準に考えるとお得なのはEV!
日本の自動車税というのは基本的に総排気量によって税額が決まっている(ロータリーエンジンを除く)。つまりガソリンであろうが、ディーゼルであろうが条件は同じであるし、過給器の有無は自動車税では勘案されない。
つまり、直感的にパフォーマンスと税額の関係でいえば過給器付きやモーターアシストのあるハイブリッドが得になるとわかるだろう。では、どのくらいお得感があるものなのだろうか?
一例としてホンダの1.5リッター「L15B」型エンジンで、NA/ハイブリッド/ターボそれぞれのスペックを比較してみよう。
ホンダ・ヴェゼル(NA):最高出力96kW/最大トルク155Nm
ホンダ・ヴェゼル(ハイブリッド):最高出力97kW+モーター22kW/最大トルク156Nm+モーター160Nm、システム最高出力112kW
ホンダ・ステップワゴン(ターボ):最高出力110kW/最大トルク203Nm
こうして見比べると、このケースにおいて最高出力ではハイブリッドが優位に立っていることがわかる。もっとも、ハイブリッドのシステム出力というのはメーカーの思想やクルマの性格、メカニズムの構成によっても変わってくるので一概にハイブリッドが有利とはいえないので注意したい。
また、ディーゼルターボもガソリンと同じ基準で排気量によって自動車税が決まるとなれば、「税額とパフォーマンスのお得度」といった切り口であれば最大トルクで比較すべきかもしれない。たとえばマツダCX-3の1.5リッターディーゼルターボは
最高出力77kW/最大トルク270N・m
となっている。
なお電気自動車である日産リーフの自動車税は1.0リッター以下相当の2万9500円となる。その最大トルクは254N・mであるから、トルクと自動車税の関係でいえばもっともお得感があるのは電気自動車といえるのだ。いずれにしても排気量によって自動車税が決まるとすればガソリンのNAエンジンはパフォーマンスに対して税額が高いといえそうだ。
もっとも、ガソリンNAエンジンの伸びやかなフィーリングが好きというのであれば、税額だけで損得勘定ができないのも難しいところだろう。