今回レストアされたMR430の最大の特徴はなんといっても前輪2軸、後輪1軸という3軸構成である点。当時は三菱製トラックでも前2軸のものは存在せず、じつは「MR430」が初の前2軸車だ。のちにタンクローリーなど狭い場所でのニーズに応えた前2軸の3軸貨物自動車は登場するが、バスにおいては1982年に日産ディーゼル(現:UDトラックス)が前1軸、後2軸の3軸バスを登場させているが、前2軸となると国産では「FUKUOKA OPEN TOP BUS」で使用されている日野製完全オーダーメイドの4軸バスくらいしか存在しない。このFUKUOKA OPEN TOP BUSについても、基本は大型4軸低床トラックである日野 プロフィアのエアサス仕様がベースであり、あくまでトラックという事を考えると、純国産の前2軸バスは「MR430」くらいしか存在しないといえるだろう。