この記事をまとめると
■アメリカにてインプレッサの6代目が発表された
■アイサイトやパワーステアリング、AWD制御などを改良しより高い次元に引き上げている
■「RS」というスポーティ感を高めた新グレードも新たに設定されている
クラストップレベルの安全性とパフォーマンスを実現
「スバルを代表する1台とは?」という質問を投げかけられれば、きっと多くの人は「インプレッサ」と答えるのではないだろうか。世界最高峰のラリーであるWRCで大活躍したことでいまでも根強い人気を誇っているインプレッサは、まさしくスバルの顔だ。
近年では、ハイパフォーマンスモデルは「WRX」という名前に変更されたことにより、インプレッサはもっと庶民に寄り添うコンパクトカーという位置付けにはなったが、スバルらしい運動性能と高い安全性はお墨付き。多くのユーザーに愛されている。
そんなインプレッサだが、先日アメリカで開催されたロサンゼルスオートショーにて6代目となる新型が発表された。
今回のモデルは、いままでインプレッサが持っていた「操る楽しさ」「高い安全性」「優れた質感」をよりアップデートし、クラストップレベルのパフォーマンスを獲得したモデルとして生まれ変わっている。例えば、ボディの骨格にはフルインナーフレーム構造を採用したことによる高剛性化や、ステアリング機構に2ピニオン電動パワーステアリングを導入し、動的質感を向上。また、スバルの顔とも言える先進安全装備の新世代アイサイトを標準装備とし、まさに隙のないコンパクトカーへと仕上がっている。
デザイン面のトピックは、迫力とスポーツ性を兼ね備えたエクステリアだ。引き締まったスピード感ある鋭いシェイプや力強さを感じさせる張り出したフェンダーを落とし込むことによってそれは実現されている。
技術面では、アクティブトルクスプリットAWDの制御を刷新したことに注目したい。いままで以上にパワフルかつ安全にクルマを制御できるようになっているほか、骨盤を支えるシート構造の導入で、安定した運転姿勢を維持できるようにドライバーを支えるという。これにより、乗り心地がより改善されるのも嬉しいポイントだ。また、レヴォーグなどでお馴染みの縦長な11.6インチマルチインフォメーションディスプレイを搭載するグレードも設定される。
アイサイトは、視野角を従来型の約2倍に拡大したほか、システム面も改良し、より安全なシステムへバージョンアップを敢行。また、電動ブレーキブースターを採用し、プリクラッシュブレーキで、自転車の急な飛び出しや、急な割り込みへの応答性が向上。
そして最大のトピックは、高出力の2.5リッター水平対向エンジンを搭載し、8段階マニュアルモードとパドルシフトを装備した「RS」グレードが新設定されたことだろう。エンジンのみならず、各所へ専用装備を導入していることもあり、「走りのインプレッサ」が帰ってきたと言っても過言ではないだろう。
なお、この「RS」は1998年に発売し、アメリカ市場におけるWRXの先駆車となった「2.5 RS」を想起させるグレードというコンセプトもあるそう。
新型インプレッサは、2023年春以降にアメリカから順次販売を開始する予定だ。まだ日本への導入に関するアナウンスはないが、導入されることを祈って楽しみにその登場を待ちたいところだ。