沖縄に5カ所あるのに神奈川に1カ所しかないってなんで? 免許更新のたびに「長旅確定」な人も多数の「免許センター」の謎 (2/2ページ)

所在地や拠点数は各都道府県の判断によって決まっている

アクセスがよくない印象なのはなぜ?

 全国的に見て、免許センターの所在地は都市部よりも郊外にあることが多いようです。これは、免許の試験、とくに実技の試験を行うには、少なくとも学校の校庭くらいのスペースが必要で、その土地をまかなうには郊外のほうが都合がいいという理由が有力なようです。

 また、実際にマップで見てみると、高速道路や主要な幹線道路の沿線にあることが多く見られます。この状況からすると、郊外に住んでいる人は移動の手段を自動車に頼っている割合が高いことを考慮したのではないかと思われます。

拠点数が少ない印象はどうなのか?

 免許センターの拠点数については「もう少し数を増やせないのか」という不満を耳にする事が多いように感じますが、実際はどうなのでしょうか?

 警察組織が運営管理する公共のサービスなので、明らかにキャパシティが不足しているという状況が発生すれば、運営の義務として拠点の数を増やすはずですので、その自治体の人口に比例した数があると考えるのが普通です。

 しかし、免許センターの拠点数は、必ずしも自治体の人口とは比例していません。たとえば、もっとも人口の多い東京都では免許センターは5カ所です。それに対して、人口が東京都の3分の1の北海道には6カ所、10分の1の沖縄県には5カ所あります。また、人口が2位の神奈川県には1カ所しかありません。

 つまり、免許センターの拠点数は人口とはあまり関係がないということになります。これは状況からの推測ですが、東京の5カ所は、処理能力が高い上にほぼフル稼働で多い人口をカバーしているのに加えて、優良運転者は近くの警察署でも更新などがおこなえるので、キャパシティが足りているのでしょう。いっぽうの北海道は、人口との比率ではなく、広大なエリアをまかなうために多くの拠点を設けているのでしょう。

 そのように各都道府県では、それぞれの運営管理をおこなう警察本部・交通部が免許センターの拠点数や設営場所の判断をしているので、その方針の違いによって地域による違いが生まれているようです。

 もし、その日のうちに免許センターの受付時間に間に合わない、というような状況があった場合は、まず管轄の免許センターに相談してみましょう。きっとなんらかの手立ては講じてくれるはずです。

 また、実施はまだ先ですが、オンラインでの免許更新ができるような仕組みを整備しているという話もありますので、近い将来、自宅や近隣の施設で免許の更新ができる日が来ることでしょう。


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往 機人 OU AYATO

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