ぶっちゃけ相当な覚悟がいります! これから旧車趣味を始めるなら知っておくべき7つのこと (1/2ページ)

この記事をまとめると

■旧車には本体価格以上のリフレッシュ費用と維持費がかかる

■壊れる前提での購入とDIYを含む自己メンテ意識も必要

■部品の枯渇や暑さ対策など“今どきの快適さ”とは無縁と心得るべきだ

旧車に手を出す前に知っておきたい現実

 昨今の旧車ブームもあり、いちどは憧れた&手に入れたクルマに乗ってみたいという話をしばしば耳にします。はたして、夢と憧れだけで旧車&ネオクラシックカーを手に入れて大丈夫なのでしょうか? 7つの事例を交えて考察してみました。

●車両本体価格+かなりのリフレッシュ代がかかることを覚悟すべし

 新車であればメーカーの保証が付帯されるので、多くの場合は無償(保証)修理で対応できますが、古いクルマだとそうはいきません。車両本体価格に加えて、ある程度のコンディションに戻すまでのリフレッシュ代がかかってきます。

 前オーナーがどれほどの費用を投じてきたかにもよりますが、99%はなんらかのリフレッシュを行う必要があります(1%くらいはゼロの可能性があるかもしれませんが、それこそ奇跡です)。中古車ウォッチをしていると、ときどき30年落ちで走行距離が1万kmなんて個体も出てきますが、それはほとんどの時間は放置されてきたことを意味します。内外装は新車同様でも、機関系は総リフレッシュするくらいの覚悟が必要でしょう。

●壊れる前提で手に入れるべし

 古いクルマゆえに、遅かれ早かれなんらかの部品が壊れます。ウチのクルマは壊れない! と豪語される人もいますが、それだけメンテナンスな定期的に動かすなど、普段から手間暇を掛けているからです。まさに愛情のたまものです。

 壊れて、修理して……というサイクルを繰り返し根気強く維持していけば、そのうち機械が現オーナーに馴染んできて、ノントラブルで走れる時期が訪れるはずです。そこまでの苦行に耐えられるか、その前に諦めるか、クルマに試されているようなものです。これぞまさに踏み絵です。

●エアコンやクーラーの利きは期待したらアカン

 現代のクルマのようにほぼ全車にエアコンが標準装備の時代ではありません。とくに昭和の時代のクルマともなれば、エアコンではなくクーラーの時代。それもオプションです。自宅用もそうでしたが、お金もちの家でもない限り各部屋にクーラーが備わっているなんてぜいたくな時代だったのです。

 旧車用のあとづけエアコンも販売されていますが、それなりに高価です。そのぶんの予算を愛車のメンテナンス代に充てたほうがクルマのコンディションを保つうえでも有効活用といえそうです。

●全部をショップ任せにしない(DIYもやる前提)

 古いクルマである以上、手がかかります。現代のクルマのように普段は乗りっぱなしで、点検の時期が近づいてきたらディーラーにもち込めばいいというわけではいきません。保管環境や個人のスキルにもよりますが、すべてを主治医任せにせず、ある程度はオーナー自身でメンテナンスできるに越したことはありません。

 ただ、どこまで手を入れるかについて注意すべきことがあります。必ず、事前に主治医と相談してどこまで手を入れてよいか確認してから行うようにしてください。ありがちなのは「オーナー自身がいじって壊す」パターンです。主治医の余計な仕事を増やすだけでなく、余分な出費が増えるだけです。


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松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
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