
この記事をまとめると
■一時の旧車ブームが落ち着いて一部モデルは手ごろな価格帯へと戻ってきた
■クラウンやコロナなど高級感や歴史がありつつも価格が上がりすぎていない車種もある
■ライフやFF化以降のサニーなど旧車初心者にもおすすめできるモデルが狙い目
旧車ブームのひと段落で狙い目モデルが出現
さまざまな要因が絡み合い、一時的に巻きおこった旧車ブームで、1970~80年代のクルマの中古車価格がグッと高まったことがあったが、いまは一部のスポーツモデルを除けばかなり落ち着いた状態となっている。
当時は、古いクルマであればとりあえず高値をつけておけ、というような風潮があったが、現在は旧車と呼ばれる時代のモデルでもそれなりの価格で買えるようになってきた。そこで今回は、旧車でありながらそこまで価格が高騰していないモデルをいくつかご紹介しよう。
トヨタ・クラウン(6・7代目)
トヨタを代表する高級車であるクラウンはいつの時代も憧れの1台となっており、初代から4代目モデルあたりまではれっきとしたクラシックカーとして高値安定となっている。
その一方で、1979年に登場した6代目の通称「鬼クラ」や、その次の7代目となる120系のクラウンなどは、まだまだ100万円前後で買うことができる個体も見つけることができる状態だ。
この辺りのモデルになると、年式の割にはそこまで古めかしい感じでない点が、旧車としてはまだそこまで人気が出ていない理由なのかもしれない。
日産サニー(5代目)
以前は旧車の入門車としても知られ、パーツも豊富に存在しているサニーは、2代目モデルをベースとしたトラック(サニトラ)が1994年まで販売されていたこともあり、維持しやすい点も人気の高いモデル。
ただ、人気が高いのはFRレイアウトとなっていた310系までで、FFレイアウトとなった5代目のB11型以降は走りのイメージも失われてしまったことで人気薄となっているのが現状だ。
実用車として使われて消耗されていったモデルということで市場に流通する台数は多くないものの、希少だからといって高値というワケでもない価格帯となっている。
トヨタ・コロナ(3代目)
1957年に初代モデルが登場したという古い歴史をもつトヨタ・コロナ。晩年はコロナプレミオからプレミオへと車名が変更され、コロナの名前はなくなってしまったが、ブルーバードとの熾烈な販売競争などいまでも語り継がれることが多い名車だ。
そんなコロナだが、基本的には実用車ということもあって意外と手ごろな価格をキープしている。とくに1964年から1970年まで販売されていたバリカンコロナと呼ばれる3代目モデルなどは、明らかに旧車といえる年式であるのにもかかわらず、モノによっては100万円前後で購入することができるものも存在するのだ。
ホンダ・ライフ(初代)
ホンダの四輪車の基礎を作ったモデルとしても知られる初代ライフは、1971年から1974年までと短期間の販売ではあるものの、水冷エンジンの採用や、ホンダとしては初の4ドアモデルを設定したことで使い勝手が向上し、スマッシュヒットを記録した。
そんなライフは軽自動車ということもあってそもそもの価格が安いのだが、360cc時代の軽自動車の中古車価格は高騰しており、100万円を超えるものも珍しくない。しかし、ライフはそのなかでも価格の上昇が緩やかで、いまだに100万円以下の予算で狙うことができるのだ。
また、水冷エンジンであることやバランサーシャフトを採用していることで快適性も比較的高く、旧車の入門としてもオススメできるモデルとなっている(もちろん旧車ならではの苦労は発生するが)。