バンコクモーターショーで見た販売戦略
タイで人気のトヨタ車のなかでもアルファードとヴェルファイアは屈指の人気モデルとなっているので、2025年3月26日から4月6日の会期で開催された「第46回バンコク国際モーターショー」のトヨタブースにももちろん展示されていた。
バンコクモーターショーで展示されたトヨタ・ヴェルファイア画像はこちら
そんなアルファードとヴェルファイアの展示車のリヤウインドウには、あるステッカーが貼ってあった。日本語にすれば、「正式認可 トヨタ・モーター・タイランド」となる。前述したように、日本仕様が並行輸入、販売されるケースが多発しているので、正規輸入販売モデルとの差別化をはっきりさせるために貼られているのではないかと会場内でも話題となっていた。とにかくアルファードはタイでも大人気ということを物語るトピックといっていいだろう。
展示車のトヨタ・アルファードに貼られたステッカー画像はこちら
またトヨタブースには、「NO1 TRUSTED HEV」と書かれたディスプレイも置いてあった。これも日本語にしてみると、「もっとも信頼性の高いハイブリッド車」ということになる。
バンコクモーターショーのトヨタブースに置かれたディスプレイ画像はこちら
世界的にBEV(バッテリー電気自動車)の普及にブレーキがかかっているなか、HEV(ハイブリッド車)の注目が高まっている。HEVといえばトヨタがその先駆者であり、日本車のお家芸ともいわれている。しかし、ここ最近では中国系ブランドも、タイ市場で見る限りはかなり積極的にHEVを市場投入している。
バンコクモーターショーに展示された中国メーカーのハイブリッド車画像はこちら
このような動きはタイだけではない。乗用車では中国車がほぼ量販されていないアメリカでは、中国系ブランドにかわって韓国系ブランドが、ここのところ積極的にHEVをラインアップしてきている。「トヨタ=HEV」はもはや世界の合言葉となっているが、ここらではっきりさせておこうということで、第46回バンコク国際モーターショー会場で見かけたようなアピールを念押しで行っているのかもしれない。