モータースポーツに興味あるけど何からやっていいかわからない……そんな人はMSpRジムカーナ! ガチで手取り足取りで誰でもどんな車種でもウェルカムだった (2/2ページ)

参加しやすくモータースポーツをしっかり楽しめる

 まずは、フルノーマルのMAZDA3で、ディーゼル・ATモデルながらアグレッシブな走りを見せていた細目さんに話を伺った。今回が初の参加で、ジムカーナ自体も完全に初めての走行とのことだったが、「自分で考えて走りを改善して、それがタイムという形で現れるのが楽しい」と、ジムカーナの醍醐味を存分に味わえた模様。

 安全な環境でクルマを振り回して限界を知れるということで、初心者・ノーマルカーでも参加をおすすめできるとコメントしてくれた。

 続いて、ジムカーナ経験をもつ参加者からの視点も紹介しよう。現役大学自動車部員のももえさんは、部のジムカーナ車両がNDロードスターに変更となるタイミングに合わせて、自身の愛車もパーティレース仕様のNDロードスターにスイッチ。特訓にやってきていた。

 ももえさんが今回参加した背景には、このイベントの「誰でも歓迎」ムードが大きかったという。たしかに、レーシングチーム主催の練習会などは、仲間と行くならともかくひとりではちょっと行きづらい……というのは結構あるあるではないだろうか。

 また、講師陣のアドバイスも充実しているため、自分の走りの改善ポイントがわからなくなって伸び悩む経験者にとっても走行本数以上に学びが多いイベントだったとのこと。

 MSpRジムカーナはマツダの名を冠しているものの、マツダ車以外での参加も認められている。これは別にタテマエというわけではなく、実際、会場内にはトヨタGRヤリス、スズキ・スイフトあたりはけっこうな数が見られたほか、AE86レビンやVWゴルフGTIなど、バラエティ豊かな車種が揃っていた。

 そんななかでもひときわ目立っていたのが、会場内唯一の電気自動車であったBYD ATTO3だろう。オーナーのomiさんは、より入門的な立ち位置であるオートテストからステップアップする形でMSpRジムカーナに参加。重いEVでもモータースポーツで限界を試したいとの意気込みはホンモノで、スポーツモデルに迫るタイムを記録し、場内を湧かせていた。

 MSpRジムカーナにはSUV/1BOX車両限定のクラスもあるため、モータースポーツとは縁遠いと思えるクルマでもライバルと切磋琢磨できるのも魅力のひとつだろう。

 今回インタビューできた参加者は3人だったが、やはりMSpRジムカーナの大きなポイントは参加のしやすさであり、そこから各々がそれぞれのスタイルでジムカーナを楽しめているということを感じられた。

 MSpRジムカーナの中心人物にして、ドライバーとして全日本ジムカーナ選手権に参戦中でもあるマツダの藤井雅裕さんは、「走る歓びを伝えるクルマづくりをしているマツダとして、それを体験する場が提供したかった。サーキットイベントは参加の壁が高いので、作るために開催しました」と語る。参加者の声を聞いていると、まさに狙いどおりのイベントとなっているように思えた。

 現在は茨城県の筑波ジムカーナ場と、マツダのお膝元である広島県のTSタカタサーキットの2箇所での開催となっているが、いずれは日本全国へとこのような取り組みを広げていきたいとのことなので、これからの展望にも期待したい。

 なお、2025年度のMSpRジムカーナは、年内に5戦を残している。次回の第2戦もこれから申し込み開始なので、興味をもった方は是非とも参加してみてほしい。モータースポーツをやってみたい、自分のクルマで思いっきり走りたいという思いさえあれば、きっとそれだけで最高に楽しめるはずだ。

2025年度 MAZDA SPIRIT RACING GYMKHANA EXPERIENCE

■第2戦:6月29日(日)     TSタカタサーキット
■第3戦:7月20日(日)     筑波ジムカーナ場
■第4戦:10月19日(日)   TSタカタサーキット
■第5戦:11月3日(月・祝)   筑波ジムカーナ場
■第6戦:12月14日(日)     筑波ジムカーナ場

参加費:税込10500円

※申し込み開始はイベント開催のおよそ4週間前

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