譲れないポイントを絞れば乗り換え候補は存在する
「コンパクトな3BOXセダン」であることが最優先事項であるならば、3ナンバーボディのカローラセダンが第一候補となる。3ナンバーといっても全幅は1745mmとそれほどワイドなわけではないし、全長についても4495mmとカローラアクシオに対して95mmほど長いだけだ。3ナンバーボディへの抵抗はあっても、試乗してみる価値はある。
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「5ナンバーサイズでMTであること」が条件というオーナーもいるだろう。実際「オートマに乗るのは怖い」というドライバーは一定数存在している。スポーツカーではなく、実用的なMT車であることを条件とした場合に注目したいのはスズキ・スイフトだ。
現行スイフトのボディは全長3860mmで、全幅1695mmとまごうことなき5ナンバーサイズ。5速MT仕様は1.2リッター3気筒エンジン+マイルドハイブリッドモデルに設定され、WLTCモード燃費は25.4km/Lとなっている。カローラアクシオの5速MTモデルのWLTCモード燃費は17.2km/Lなので、経済性に優れていることも明らかだ。
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たしかに3BOXスタイルにこだわりつづけたオーナーにとってスイフトのようなハッチバックタイプに乗り換えることは抵抗があるかもしれないが、実用MTの選択肢としてはイチオシなのもまた事実である。
「セダンボディは諦めても、5ナンバーサイズと4気筒エンジンにはこだわりたい」というカローラアクシオオーナーであれば、乗り換えの選択肢として検討してほしいのがホンダ・フィットだ。このクラスでは前述したスイフトほかトヨタ・ヤリスなども3気筒エンジンが主流となっているが、フィットのガソリン車は4気筒エンジンを積んでいる。
また、フィットは5ナンバーサイズ・4気筒エンジンかつ4WD設定ありという条件も満たしているので、カローラアクシオ4WDからの乗り換え候補ともなってくれるはずだ。いずれにしても、カローラアクシオの純粋な後継モデルを国産の新車ラインアップから見つけるのは難問だ。
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おそらく長年のカローラファンには「軽自動車だけはイヤ」という感情が強いユーザーも少なくないだろうが、視野を広げて軽自動車を候補にすることも検討してみてほしい。たとえば、上質な乗り味をもつホンダN-WGNなどはカローラアクシオオーナーの感性にマッチしそうに思えるが、いかがだろうか。