ただひたすらにカッコよかった! 5代目セリカは当時の若者カップルをスキー場へと運んだ青春の1台 (2/2ページ)

近未来的フォルムと4WDでセリカを世界的なモデルへと押し上げた

 ベース車のボディサイズは全長4430×全幅1750×全高1310mm、ホイールベース2530mm。ハイオク仕様のエンジン3S-GTEは235馬力、31.0kg-mを発揮。クロスミッションを備え、サスペンションは前後ストラット。タイヤは前後195/60R15、ブレーキは前ベンチレーテッドディスク、後ディスク式であった。そのカッコよさもさることながら、サファリラリーで4年連続、モンテカルロラリーでも優勝した栄誉ある車両でもあったのだ。

 もちろん、T180系として一般ユーザー向けのセリカも当時、大人気。CMにアメリカの俳優、エディ・マーフィを起用し、日本のみならず、世界中にセリカの名を知らしめたのも本当だ。

 リトラクタブルヘッドライト採用の近未来的な流麗なスタイリングをもち、パワーユニットの頂点は直4DOHC16バルブターボ225馬力、31.0kg-m(NAの2リッター、165馬力、19.5kg-m版もあり)。シリーズ初のデュアルモード4WS(四輪操舵システム)も採用されていた。4代目同様、この5代目も、スキーブーム真っただなかの時代に、スキーヤーのカップルズ4WDカーとして愛されたことは間違いなかった。カッコよさでは初代リフトバックと並ぶ2大巨頭といっていいかも知れない。

 2025年3月下旬時点で中古車を探すと、T180系セリカは1990年式の2.0Z-Rグレードの5速MT車が中心で約75万〜170万円。1992年式の2.0GT-Rで約200万円というプレミアムといっていい値付けになっているようだ(カーセンサーで6台掲載。いずれも車両本体価格)。


この記事の画像ギャラリー

青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

新着情報