軽のトップ「N-BOX」登録車のトップ「ヤリス」と相変わらずの強さ! 前年比1223.2%も売ったダイハツタントが目立つ3月の新車販売台数分析 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2025年3月単月締めの車名別新車販売ランキングが発表された

■3月締めでの販売ランキングトップは2万3627台を販売したホンダN-BOXだった

■あいかわらずトヨタの一強状態でトップ10のうち8台をトヨタが占める

王者N-BOXが貫禄のトップ

 2024事業年度末決算セールの締めを飾る、2025年3月単月締めの車名(通称名)別新車販売ランキングが、登録車は自販連(日本自動車販売協会連合会)、軽自動車は全軽自協(全国軽自動車協会連合会)からそれぞれ発表された。

 登録車と軽自動車を筆者が合算させてみると、3月締めでの販売ランキングトップは2万3627台を販売したホンダN-BOXとなった。前年同期でも販売トップとなっているが、2万360台で終わっているので、前年比では善戦した結果となっている。

 3月上旬に某ホンダ系正規ディーラー“ホンダカーズ”店を訪れると、N-BOXが一部改良を控え生産調整に入っているとの話を聞くことができた(話を聞いたのは独立した資本のホンダカーズ店)。メーカーと子会社関係にあるホンダカーズ店では改良情報を聞くことはできなかったが、いずれにしろ3月上旬になってから期間限定の超低金利ローンを用意し、メーカー子会社系ホンダカーズ店では、それほど仕様にこだわらずに“即納車可能”ということだったので、万全の体制で年度末決算セール締めの時期を迎えており、これも前年比プラスに貢献したようである。

 ちなみにこの超低金利ローンは本稿執筆時点でも続いている。ホンダカーズは伝統的に他メーカー系ディーラーが事業年度末決算セールを終えてひといきついた4月も、結構気合いを入れて販売し、そのまま夏商戦に突入していくので、まだまだN-BOXも買い得な状況が続いているといえよう。

 2位には登録車のヤリスが入っている。本稿執筆時点で独自に調べてみると、ヤリス系の納期のメドは、ハッチバックではガソリンが11月以降、ハイブリッドが8月以降、クロスがガソリン&ハイブリッドともに10月以降となっており、需給状況はいいので今後も登録車のみのランキングでは1位をキープしていくことが予測できる。

 ハッチバックでハイブリッドよりガソリンのほうが納期がよりかかることに疑問をもたれるひともいるかもしれない。生産体制の問題もあるのだが、ヤリスハッチバックでは1リッター(純粋な内燃機関)のレンタカー需要が多い。ここのところ中国系資本によるレンタカー会社設立が頻繁に行われているとも聞いており、ガソリン1リッター車の需要も多いようなので、ガソリン車のがより納期がかかるようになっているのかもしれない。

 登録車のみのランキングにおけるベスト10の内訳をみると、トヨタ8台、日産とホンダが各1台という「トヨタ1強」が続いている。トヨタ以外のメーカーでは、看板車種ほど需給状況が良好なので、3月ぐらいはもっと他メーカー車がベスト10にランクインするものと考えていたのだが、納期がかかり気味のトヨタだが、受注残車両(受注したけど新規登録及び納車できていない車両)消化のために万全の生産体制で積極的に受注残車両の出荷を進めたことがうかがえる。

 ホンダはフリード、日産はノートの販売に注力して全体の販売実績上乗せを進めていた様子が統計から伝わってくるが、これは販売現場における販売パワーのトヨタとの違い(トヨタが強い)を表しているともいっていいかもしれない。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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