この記事をまとめると
■レーシングドライバーは一般人とは比べ物にならない技術を使ってレースを走っている
■サーキットで使われるテクニックは公道でのドライブにも役にたつ
■公道でもサーキットでも急のつく操作は厳禁だ
サーキットでのテクニックは公道でも使える
とんでもないテクニックを駆使してサーキットを走るれレーシングドライバー。そのサーキットで使われるドライビングテクニックは公道でも役に立つのか。
自分は至って普通に通勤しているだけなので、そんなテクニックとは無縁……と思っている方もいるかもしれないが、じつはもととなるテクニックはまったく同じ。逆にいえば、普段乗りでサーキットを速く走るためのテクニックを磨くこともできるというわけだ。
サーキット走行のイメージ画像はこちら
サーキットでのドライビングは、床までアクセルを踏みちぎり、ギリギリのタイミングでブレーキを床まで踏み抜く。そこから腕っぷしでハンドルをまわし、暴れるクルマをカウンターステアでねじ伏せていく……こんなイメージをもつかもしれないが、全然違う。
かといって、のほほーんと鼻歌交じりに走っているわけでなく、プロドライバーはサーキットでも意外にもリラックスして操作していることが多い。むしろその脱力した先の繊細な操作が必要になる。
スーパーGT GT500 39号車画像はこちら
ドライビングの根底は、タイヤと路面のグリップをいかにして引き出すかに尽きる。ブレーキを踏むとフロントタイヤに荷重が掛かり、フロントタイヤが路面に押し付けられてグリップが上がる。フルブレーキ中は止まる方向にグリップ力がすべて使われてしまうので、ブレーキを弱めてからハンドルを切ると向きが変わっていく。
タイヤのイメージ画像はこちら
「ではブレーキを踏まなければいいのでは?」と思う人もいるかもしれないが、ブレーキを踏まずにハンドルだけ切ると、タイヤは路面に押し付けられていないので滑りやすい。プロドライバーはそういったコントロールを、ハンドル操作とブレーキ操作、アクセル操作で行っている。
公道では速度が低いので、そこまで高いグリップを必要としないことが多い。そのため交差点で、「うりゃっ」と突然ハンドルを切って曲がっていく人が生まれるのだ。それでも公道での速度域なら、荷重が掛かっていない状態でのグリップ力で普通に曲がれてしまうのだ。
交差点を曲がるイメージ画像はこちら