かなりの部分が共通って夢がない!? R34とR33スカイラインGT-Rは「ビッグマイチェン」のような存在だった (2/2ページ)

キビキビ走る34に対してマイルドな33

新たなシミュレーター技術の導入による骨格の見直しで剛性が大幅アップ

 マルチロードシミュレーター(以下MRS)と呼ばれる加振計測器が日産自動車として初めて用いられ、さまざまな走行条件におけるボディへの影響を緻密に分析。車体構造を把握するとともに、具体的な補強部位や必要なパーツが導き出された。このMRSのデータに基づき作り込まれたボディにより、リヤサスペンションまわりの車体剛性を強化。

 しっかりとダンパーの動きを受け止めることができ、R33と同じ足まわりのサスペンション形状ながら、ステアリングを切ったときの応答性は明らかに追従性がアップ。操舵時の位相遅れも少ない。また、前後の重量配分も改善(57.5:42.5から55:45)されている。

 つまり、ノーマルに限定すれば、旋回能力がアップし、ドライバーの操作に対して、より意のままに操れる(気もちよさがある)のが、R33型に対するR34の1番のアドバンテージだ。実際にドライブした感覚も、R34のほうが明らかにボディのしっかり感はあり、現在のレベルで見ても剛性感は遜色ない。

R33型GT-Rは工夫次第でR34型GT-Rに近づけることは可能だ

 ただ、R34と共通シャシーをもつR33はR34で採用された補強部位をほぼボルトオン装着できるため、車体剛性は近づけることは可能。また、ロングホイールベースを活かした直進安定性の高さなどR34よりも優れており、ややピーキーな特性のR34に対して、R33の動きはマイルドで扱いやすいという美点もある。

 ノーマル同士の比較ではR34にアドバンテージはあるが、チューニングを施せば、R33でもR34と同等のパフォーマンスまで引き上げることは可能なので、正直、これから購入するならば、見た目が嫌いでなければ、R33のほうが中古車相場も安く、長く乗るならば魅力的に映るのではないだろうか!?


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