あまりに長く待つなら催促するのもアリ
●主治医の気分次第なところもある
小規模(主に1人)でショップを切り盛りしている場合に起こりうることですが、「主治医の気分次第」ということもあります。何となく気分が乗らない、今日は調子がよくない……などの理由で作業が止まる。会社勤めではありえない、1人親方だからこそ許される世界でもあります(笑)。
レストアのイメージ画像はこちら
「そんなのありえない! 早く作業してほしい」というのであれば、ことあるたびに尻を叩くことになりますが、効果があるかは愚問です。やるときはやってくれる(はず)なので、気長に待ちましょう。
●ディーラーと同じ納期を期待してはダメ
ディーラーは組織単位で運営している以上、効率とスピードが求められます。納期を守るという、実社会ではごくあたりまえなことも当然のように行ってくれます。が、同じことを求めてはダメです。もちろん、納期を守ろうと必死に作業してくれるショップもたくさんありますが、レストアを進めていくうえで想定外なことが毎日のように起こります。
ミッション内部のイメージ画像はこちら
腕はいいけど納期が遅れるなんてありえない! というのであれば、ディーラーやメーカー系のショップに預けることをおすすめします。それでも納期が遅れることもあるでしょうし、膨大な費用が掛かることも想定しておいたほうがよさそうです。
●「レストア」といってもさまざまな解釈がある
ひとくちにレストアといってもさまざまな解釈があります。可能な限りオリジナルの部分を残しつつレストアするケース、ネジ1本にいたるまで純正新品に交換するレストア、古いクルマをレストアしつつ、新しい技術や装備を盛り込む「レストモッド」など、予算やオーナーの求める内容、ショップの得手不得手によっても仕上がりが変わってきます。
レストア後の車両のイメージ画像はこちら
ショップに丸投げではなく、ときどき様子を見に行ったり(OKをもらえたら、ですが)、仕上がりの方向性をショップ側と細かく確認することで「こんなはずじゃなかった」といった悲劇を避けることができます。
●まとめ:完成しただけでもヨシくらいの寛容さが必要不可欠
ときどき「いつの間にか、レストアに預けたショップごとなくなっていた」とか「10年以上放置されたまま」といったレストアに関する悲劇も耳にします。
クルマに興味がない人からすれば「完成するまで10年掛かった」というだけで理解不能でしょう。しかし、有識者に話すと「完成しただけよかったね」となるわけです。先述したような悲劇を実際に体験していたり、身近に起こったできごとだからです。
すべてではないことはもちろん承知のうえで、過度な期待はせず「大切な愛車をレストアしてもらう以上、気長に待って、できあがっただけでヨシ」くらいの寛容さが精神衛生上、よろしいのかもしれません。