この記事をまとめると
■レストアには長い年月が掛かることも珍しくない
■10年掛かった例もよくあるが10年間毎日作業しているわけではない
■たまに様子を見に行ったり長い時間を要することを前提にすると心に余裕が生まれる
レストアに長い時間が掛かるわけ
内装はボロボロ、外装もグサグサの旧車をまるで新車のように蘇らせる「レストア」。”restore”は、文字どおり「何かを以前の状態、場所、位置などに戻すこと」を意味します。
新車のように部品や組み立ての段取りがきちんと整っているならともかく、実質的にはマイナスからのスタートであることが多く、膨大な手間と時間が掛かります。
レストアする内容やショップの規模、スピード感にもよりますが、年単位での時間を要することは覚悟しておいたほうがよさそうです。
●レストアに10年といっても毎日作業しているわけではない
ときどき「レストアに10年の歳月を要した」といった記事を見掛けますが、その多くは、10年間、毎日のように作業をしていたわけではなく、寝かされていた時間も含まれます。なぜなら部品の到着待ちだったり、ユーザーから預かっているほかのクルマのレストアやメンテナンスも行っているからです。
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逆に、10年経っても一向に完成する兆しが見えないとしたら……ショップをせっついたほうがよさそうです。おそらく15年経っても結果は同じなので。
●部品の調達に時間が掛かる
1台のクルマを構成する部品は数万点といわれるだけに、レストアに際して、新品パーツに入れ替える必要が出てきます。現行モデルならともかく、数十年も前に生産を終了したクルマの部品を探して注文するのです。それも1点や2点ではありません。膨大な手間と時間が掛かります。
エンジン関係のパーツのイメージ画像はこちら
当然ながら、そのなかには欠品や製造廃止の部品も含まれます。国内にストックがあればいいのですが、もし見つからない場合はというと、世界中のあらゆるルートを駆使して中古パーツを見つけ出す必要があります。これが地味に時間を要します。
●ほかに急ぎの仕事がある
レストアに掛かる費用をどのように支払っていくかは、オーナーとショップとの交渉次第なので一概にはいえません。仮に手付金を先に支払い、完成後に残りを支払うとしましょう。そうなるとレストアの作業中であるにもかかわらず、完成まで長期間にわたって請求できないこともあります。
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そうなると、もう少し手間の掛からない、手っ取り早く仕上げられて毎月の売上げに計上できる案件を優先的に行わざるを得ないことも多々あるのです。