ATだからって「下に見られがち」だけど走れば納得のスバル味! WRX STI Aラインは時代先取りのグランドツアラーだった (1/2ページ)

この記事をまとめると

スバルのWRXシリーズは全モデル人気が高い

■3代目の途中から「Aライン」なるATモデルが設定された

■MTモデルのWRXにはない専用装備が多数おごられグランドツアラー感に溢れていた

中古相場がお手頃なAラインとは

 インプレッサシリーズのなかでもスポーツモデルとなるWRXは、WRC(世界ラリー選手権)で勝利するために生まれたピュアスポーツ。1992年に登場した初代から、2014年にWRX STI/WRX S4と独立した車種へ生まれ変わったモデルまで、いずれの世代も高い人気を誇る。

 中古車市場では多くのモデルが高額で流通していることを考えると、いかに魅力的なモデルであるかがおわかりいただけるだろう。しかし、2007年に登場した3代目に、比較的リーズナブルな価格で流通しているWRXがあることをご存じだろうか?

 そのモデルとは、インプレッサWRX STI Aラインだ。GH型と呼ばれる3代目インプレッサは、WRCで勝利するため、リヤのオーバーハングを切り詰めた5ドアモデルで、2代目までのスポーツワゴンとセダンのいいとこどりをしたようなモデルとなっている。

 このモデルは、北米仕様に搭載されていた2.5リッター水平対向DOHCターボのEJ257と、TG5D型5速ATを組み合わせたのが最大の特徴。スバル車では恒例の年次改良(アプライドモデル)B型で追加され、それまでWRX STIには存在しなかったAT車をカタログモデルとして初設定した記念碑的モデルでもある(STIではないWRXにはAT車が初代から存在していた)。

 ライバルの三菱ランサーエボリューションには、2002年にATモデルのランサーエボリューションVII GT-Aが設定され、その後フルモデルチェンジしたランサーエボリューションXにはツインクラッチSSTの2ペダルモデルが登場し、主力となっていたが、インプレッサにも待望の追加となったのだった。

 ちなみに3代目となるGDB型にもWRX STI Aラインの設定はあったが、こちらは6速MTとなっており、プレミアムスポーツというコンセプトこそ同じだが、中古車の市場価格はGR/GV型ほどAライン以外との価格差はない。


この記事の画像ギャラリー

新着情報