王者トヨタでもこのジャンルには切り込めず……!
■マツダ・ロードスター
ロードスターは、オープンボディを備えたコンパクトなスポーツカーだ。現行型のソフトトップは、直列4気筒1.5リッターエンジンを搭載して、車両重量を1010〜1070kgに抑えた。しかも駆動方式が後輪駆動だから、前後の重量配分もバランスがいい。運転感覚は軽快で、走行安定性も優れている。軽快で楽しい走りは、トヨタのGR86では得られないものだ。
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そしてロードスターは、1967年にロータリーエンジンを搭載して登場した、コスモスポーツの特徴も受け継ぐ。ロードスターのエンジンはレシプロの直列4気筒だが、軽快な運転感覚を重視するクルマ作りは共通だ。
また今のマツダ車は、ドライバーとクルマの一体感、内外装のカッコよさを重視する。ロードスターのクルマ作りは、マツダというメーカーの象徴でもある。
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■スバル・レヴォーグ
今はワゴン(正確にはステーションワゴン)の売れ行きが大幅に減った。ミニバンやSUVが伸びて、ワゴンはユーザーを奪われたからだ。
しかしスバル・レヴォーグは販売も堅調だ。スバルは水平対向エンジンと4WDを搭載するワゴンをレオーネの時代から用意しており、レガシィツーリングワゴンに発展して人気車になった。それ以来、高性能で上質なワゴンはスバルを象徴する存在だ。
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近年ではレガシィが海外指向を強めてボディを大型化したから、以前のレガシィツーリングワゴンの実質的な後継として、2014年に初代(先代)レヴォーグが発売された。
現行型の2代目レヴォーグは、剛性の高いボディ、熟成された足まわり、水平対向エンジンによる低重心、全車に搭載される4WDシステムにより、走行安定性と乗り心地のバランスが優れている。後席の足もと空間と荷室も広く、ワゴンとしての実用性も高い。今はマツダ6のワゴンタイプも用意されないため、日本で唯一の上質なミドルサイズワゴンになっている。
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