まずはセナを王者にしたMP4/5Bのエンジンから
「F1、MotoGPをはじめとするさまざまなレースを愛するファンの皆さまに、ホンダが1950年代から続けてきたレースへの果敢なチャレンジの歴史の一部を分かち合えるような、価値ある事業にしていきたいと考えています。 一過性の取り組みではなく、継続的なビジネスとして育てていくつもりです」
このメモラビリア事業を発表するにあたり、株式会社ホンダ・レーシングの代表取締役社長である渡辺康治氏はこのように想いを語り、今後はF1だけでなくインディカー、さらに2輪のレーシングマシンについても同様のプロジェクトを検討していると明らかにした。
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今回、発売されるRA100Eエンジンはオークションへの出品となるため、落札価格を予想することは難しい。しかし、世界中から富裕層が集まるカーイベントでのオークションとなることから、「おそらく購入いただける方はエンジン、車体、部品の裏にあるストーリーに価値をおもちになるかと思います。セナが活躍した時代をよく知っている方であれば、貴重なものとして高い価格になるのではと想像します」と渡辺社長は語った。
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さらに今後は、オークションだけでなく一般向けにECサイトなどでの販売も予定されており、そちらは小さい部品をアクセサリーにするといった製品が想定されている。価格帯も数千円から数万円といったあたりが中心となり、より多くのモータースポーツファンにとって魅力的なプロジェクトとなりそうだ。ECサイトでの発売時期は「できるだけ早く」を考えているそうなので、今後の状況に注目していきたい。
このメモラビリア事業に関するディスプレイは、2025年4月4日から6日まで、「F1 TOKYO FAN FESTIVAL 2025」内のHonda RACING Galleryにて展示される。
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会見の最後に、渡辺社長が小さなアルミ缶を手にとった。これはメディア向けに配布されたもので、なんとホンダRA272、マクラーレン・ホンダMP4/6のマフラーから放たれた「排気」を閉じ込めたもの。今回はあくまでもサンプル品だが、反響や評判しだいでは一般販売も検討するとのこと。
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渡辺社長が缶を開けて実際にテイスティングした(嗅いでみた)ところ、本当にF1マシンの排気の匂いがします! と、興奮しながら感想を述べていた。