この記事をまとめると
■クルマのボディに乗った花粉は放置すると塗装面を侵しボディの腐食も促してしまう
■誰にでもできる花粉によるダメージ回避策の第一が酸性に強いガラスコーティングだ
■屋外駐車の車両ならマメな洗車を心がけることも有効
クルマも花粉によってさまざまな被害を受ける
毎年、2月下旬から5月にかけては、花粉症の人にとっては辛い時期だろう。しかし花粉は、人間だけでなく、クルマにも多大なダメージを与えてしまうことをご存じだろうか。ボディに乗った花粉は放置すると塗装面を侵し(花粉シミ)、ボディの腐食も促してしまうというやっかいな汚れといっていい。
しかし、ボディから花粉を除去しようと、そのまま濡れタオルで水拭きするのは、絶対にNG。花粉が水分を含むことで、花粉の外側にある膜が割れ、ベトベトしたペクチンと呼ばれるたんぱく質(酸性)が排出され、ただ付着するだけでなく、塗装組織に浸食。深刻なダメージ(花粉の量と気温、放置時間による)をもたらしてしまうのだ。つまり、花粉が舞う時期に、ボディに乗った花粉を放置し、その後、雨が降る……といった流れは、ダメージをより一層深刻化させてしまうことになる。
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では、花粉の乗ったボディをダメージから守る最善の方法はどのようなものか。洗車のプロによれば、①ペクチンを熱分解するためにお湯(70度)をかけ続ける、②夏まで待つ!? ……とされているが、①のボディに70度のお湯をかけ続けるというのは、一般ユーザーの洗車環境ではなかなか困難。②の夏まで待つ、という意味は、ボディ表面温度が夏、50~70度にもなると、ペクチン組織が熱で壊れ(熱分解)、花粉シミが消滅するとされているからだ。とはいえ、やはり花粉汚れをそのまま放置しておくのは花粉が誘発する塗装面、ボディのダメージを考えるとNGだろう。
そこで、誰にでもできる花粉による塗装面への事前のダメージ回避策の第一が、酸性に強いガラスコーティングを施しておくこと。ダメージがまったくないとはいえないものの、ダメージを軽減することは可能とされている。※ペクチンはガラス被膜と結合しない=ダメージを与えにくい。
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つぎに、自宅周辺の洗車環境にもよるが、屋外駐車の車両ならマメな洗車を心がけること。しかし、ホースのチョロチョロとした水圧では花粉を完全に落とすことは不可能。コイン洗車場などにある高圧洗車機を使って、路面から巻き上げた花粉が付着しているはずの下まわりを含め、花粉を高圧なお湯で吹き飛ばすように落とせば完璧、安心だ(その際、高圧の水流でボディ下部に付着した花粉を舞い上がらせないため、クルマの下部分の路面に水をかけてから洗車するといい)。
もちろん、自宅に洗車環境があり、ケルヒャーなどの家庭用高圧洗浄機があれば、自宅でも同様のことができる(いずれもマスク、花粉が付着しにくく、落としやすいツルツルした衣服着用が望ましい)。
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ただし、花粉が舞う季節の風の強い日は、そうした高圧洗車も避けるべきだ。洗車をしている間にも花粉がどんどんボディに舞い降りて付着してしまうから、イタチごっこになってしまう。通常の洗車もそうだが、洗車は風のない曇りの日に、ボディが熱くなっていない状態で行うのが鉄則なのである。
そして、駐車中に限るものの、この時期のみ、ボディカバーをかけるという、花粉を物理的にシャットアウトする手段もある。ただし、かけるのはボディに汚れ、花粉、黄砂などが乗っていない状態に限られる。
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もしそうした汚れが乗った状態でボディカバーをかけると、強風時など、ボディカバーとボディの擦れで、かえってボディを痛めかねないからだ。