いまタクシードライバーは「年収1000万円も夢じゃない」で続々運転士が増えているのは大都市だけ! 地方はなり手不足で悲惨な事態になっていた (2/2ページ)

稼げるドライバーとそうでないドライバーの格差が拡大

 そんな「敷居が高い」ともいわれた東京のタクシー運転士だが、最近はむしろデジタルツールの普及でそれを解決しつつあるようだ。

 スマホアプリ配車ではマッチングを希望するひとが事前に目的地を入力するのが一般的。タクシーには目的地までのルートが表示されるので、迎えに行ったらそのとおり走って目的地まで向かえばOKとなっている。ただし、若干迂回ルート気味の道案内をするともいわれているので、タクシーのヘビーユーザーや、決まったルートしかタクシーを使わないといったひとからのクレームを用心して乗車時のルート確認などを怠らないようにするのが必要なようだ。

 しかし、利用者の世代交代が進むなか、カーナビの指示どおり進まないと逆にクレームとなるケースも目立っているようなので、迂回しないようなシステム改善とともに、これは時間が解決していくものと考えている。

 とにかく、スマホアプリや以前より精度の高いカーナビ(タクシー専用タイプとなる)の登場などで、いままでとはタクシーの稼ぎ方自体が大きく変わってきている地域も出てきているは事実。デジタルツールの普及により、長年の経験や勘ではなくツールに頼ることで、経験年次が浅くても稼げるようになってきているのだ。しかしこれが全国津々浦々で同時進行しているわけではない。

 地方の零細タクシー事業者では設備投資もままならない状況であり、走行距離計を見るのも怖い(100万km近い?)と感じるほど同じタクシー車両を長いこと使い続けていることも珍しくない。地方ではただ稼げないだけではなく、運転士以外にも会社自体の後継者がいないことで、廃業するケースも目立っているほど。

 前述したように、デジタルツールのバックアップのおかげで、以前よりは稼げるけど手が出しにくいとされた東京(23区及び武蔵野・三鷹市地域)のタクシー運転士も、昔ほど敷居が高くないので、東京をはじめ主要都市、つまり稼げる地域へタクシー運転士が流れるということが顕著になってくるかもしれない。

 事実、筆者がよく利用している地元密着の比較的大きいタクシー会社では、異業種からの転職も含め、どんどん新入りのタクシー運転士は生まれており、呼ぶたびに初めて見かける運転士といっても過言ではないようになってきている。

 年収1000万円も夢ではない……確かに東京あたりでは以前より確実に現実的なフレーズとなってきているが、タクシー業界ひとつとっても、その裏では地域格差がますます広がっていき、地域の公共交通機関が崩壊的な危機を迎えるところも顕在化していくのではないか(地方の路線バス運転士も都市のタクシー運転士をめざすというケースも目立ってくるかもしれない)と筆者は不安を感じている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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