
この記事をまとめると
■春はスギやヒノキの花粉が多くの人を悩ませている
■花粉対策で内気循環を使う人が多いが健康面では外気循環のほうが優れる
■ナイロン系の衣服を着用し花粉に効果のあるエアコンフィルターへ交換することが最善だ
車内でできる花粉対策とは
いよいよ本格的な花粉の季節だ。スギやヒノキの花粉のアレルギー症状のある人は、2月から5月中旬まで、強い症状に悩まされることになる。3月下旬から4月頭にかけては春休み、5月にはゴールデンウイークが控えていて、クルマでドライブする機会も増えるというものだが、ドライブ先の自然のなかでは都会以上に花粉アレルギーと戦うことになりがちなのだから、せっかくのドライブ、ドライブ旅行も気が重いに違いない。
ではせめて、クルマのなかだけでも、花粉から守ってくれる方法はないのだろうか。
まずできる対策としては、車内にできるだけ花粉をもち込まないことが挙げられる。着用する衣服はポリエステルやナイロン素材といった、撥水機能もある表面がツルツルしている素材を選び(春物の薄手のパーカー、コートが最適)、クルマに乗る前に、マスクや眼鏡着用の上、ブラシなどで衣服表面についた(髪の毛や足元も)花粉を落としてから乗車するといいだろう。※ツルツルした素材の帽子を被ればなおよし。
問題は走行中である。エアコンを外気導入して走ると、花粉がエアコンを通じて車内に侵入する可能性があるのだ。だからそれを考慮して、この花粉の季節はエアコンを内気循環にしたまま走る人も多いと思うが、じつはそれ、運転環境としてはあまりよくない。
JAFが2019年に行ったJAFユーザーテストでは、同じ車種のクルマを2台用意し、それぞれ4人乗車。東京都内の高速道路、郊外、山道、市街地を走り、1台は内気循環のまま、1台は外気導入のままに設定。走行中の二酸化炭素(CO₂)、酸素濃度(O₂)など車内の空気の質と花粉の量を測定したのだ(窓は全閉、乗降なし)。すると、内気循環のまま走行したクルマの、眠気や軽い頭痛を感じる可能性がある二酸化炭素濃度は高速道路で最大4520ppm、郊外・山道でのCO₂濃度が最大4730ppm、市街地ではなんとCO₂濃度最大6770ppmとなったという。
一方、外気導入で走行したクルマのCO₂濃度は常に1000ppm前後と、大きな差が付いたのである。医学界の研究報告によれば、CO₂濃度が3000ppmを超えると、疲労感の増加や注意力の低下、さらに、眠気や頭痛を訴える人が増加するという研究結果もあるそうで(短時間なら問題ないという報告もある)、走行中は外気導入が推奨されるものの、花粉対策とのせめぎ合いになってしまうのが実情だ。
もっとも、トンネルのなかや排ガスをまき散らすクルマの後ろについた場合は、エアコンを内気循環にすべきなのは当然で、それ以外は外気導入で走行するのが、疲労感の増加や注意力の低下、眠気予防につながり、安全運転にとって重要になるわけだ。