飾りだけでなくペイントも高額!
たとえば100万円のフロントバンパーを発注し、製作に2カ月の時間を要したとしよう。その場合、飾りを製作してくれた職人の収入は月50万円となる。職人の体はひとつであるため、もちろんほかの仕事を請けることはできない。そこから材料費や経費などが引かれるため、100万円のフロントバンパーがぼったくりだといえなくなるのだ。エアロパーツやアルミホイールなどとは異なり、デコトラの飾りは「型さえできたら作業が早い」という簡単なものではないのである。
デコトラに欠かすことのできない電飾パーツも、LEDのランプひとつで千円を超える。それを数多く取り付けるだけでも、大きな費用が必要になってくるのだ。LED製のテールランプも左右で10万円を超えるほど、トラックパーツは高価なのである。
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絵も同様に、1面描くだけでも数十万円の費用がかかる。こちらも飾りと同様に、限られた職人の手作業によるものだからだ。しかし、大きく見た目を変えることができるパーツであり数日間で終了する作業であるため、デコトラ愛好家たちに広く好まれている。
ベースとなるトラックもまた、軽トラから大型トラックまで多岐にわたる。車体が大きくなればなるほど飾りのサイズが大きくなり、電飾を取り付けるスペースも大きくなる。絵を描く面積も広くなるため、費用は自ずと高くなる。そのため、飾りだけで数千万円をかけたというデコトラも存在するのだ。
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そこまでできるのはほんのひと握りであるのだが、デコトラの世界は本当に奥が深い。そのため、自動車好きの人たちにはぜひともデコトラの魅力に一度は触れてみてほしい。そうすれば独特の世界観をもつデコトラの、独自の美学を感じ取ることができるだろう。