
この記事をまとめると
■「ITS」はIntelligent Transport Systemsの略
■道路交通問題の解決を目的に構築される交通システムだ
■「ITS」の役割や最新技術について詳しく解説する
「ETC2.0」によって多くの情報を提供・収集
ITSとは「Intelligent Transport Systems」の略で、日本語では高度道路交通システムと訳される。人、道路、自動車の間で情報の受発信を行い、道路交通が抱える事故、渋滞、環境対策などといったさまざまな課題を解決するために、情報通信やエレクトロニクスなどの新技術を活用し、交通システムのインテリジェント化を図って、安全、安心、円滑、快適な交通環境を実現するシステムのことである。
わが国では、1990年代に警察庁、通商産業省、運輸省、郵政省、建設省の5省庁が横断的な話し合いをもち、任意団体「VERTIS(Vehicle Road and traffic intelligence Society、道路、交通、車両インテリジェント化推進協議会)が立ち上がって、本格的な研究、開発を行うようになったとされる。この団体は、2001年に「ITS Japan」に名称が変更され、2005年に特定非営利活動法人として法人格を取得した。
同団体の現在の位置づけは、ITS推進における民間の代表といった立場になる。ITSは産、官、学が連携して推進しており、民間からは同団体のほか、産業界、関連団体、学会などから参加しており、行政は内閣府、警察庁、国土交通省、経済産業省、総務省、デジタル庁が加わっている。
現在、一般に普及が進んでいるのは、誰もが知る「ETC2.0」だ。車載器と道路のアンテナの間では大容量の通信が可能で、安全運転支援情報、渋滞情報などが提供されている。じつは、情報は一方的に提供されているだけではない。車両側からは端末や路上センサーなどを通じて、経路情報、速度情報などが収集されており、これを分析することによってさまざまな道路政策に活用されているという。たとえば、分析の結果から渋滞発生場所をピンポイントで特定し、付加車線を建設するなどといったことがそれである。