電車と混走するとか慣れないドライバーにはけっこう恐怖! クルマと路面電車って事故は起きないの?

この記事をまとめると

■路面電車がある街でクルマを運転するときの注意点などを解説

■クルマが路面電車に気づかずに右折や転回をして接触してしまうケースが多い

■路面電車がある街ではさまざまな交通の動きに注意しながら運転することが重要だ

歩行者・自転車だけでなく路面電車にも注意

 風情を感じられる路面電車がある街では、道路でクルマと路面電車が混在しています。路面電車がある街で、クルマと路面電車が衝突してしまう事故は発生しないのでしょうか。この記事では、クルマと路面電車が事故を起こすことがないのか、よくある事故のパターン、路面電車がある街でクルマを運転するときの注意点などを解説します。

 クルマと路面電車が接触する事故は、1年間で29件(国土交通省「鉄道輸送の安全にかかわる情報の公表ー事業者区分別の運転事故件数(令和5年度)」より)発生しています。路面電車が走行している街が少ないとはいえ、クルマと路面電車の事故は1カ月に2件以上発生していることが統計データからも明らかとなっています。

 では、クルマと路面電車の事故では、どのような形態が多いのでしょうか。

 クルマと路面電車の接触事故で多いのは、クルマが右折または転回するときに、後方から近づいてくる路面電車に気づかずに右折や転回を始めてしまい、接触してしまうというケースが多いです。

 そのため、路面電車が通っている道路で右折または転回するときは、路面電車の存在を認知することや路面電車との距離などに注意しなければなりません。

 路面電車が通っている道路で右折や転回をするときは、対向車・歩行者や自転車に注意するだけでなく、後方から近づいてくる路面電車にも気をつけなければなりません。

 また、クルマのミラーの死角に路面電車が入ってしまうこともあるため、路面電車が通っている道路で右折や転回をするときは、ミラーによる安全確認だけでなく、クルマの死角を目視で確認することも重要となります。

 なお、目視による安全確認は、路面電車が通っている道路だけでなく、路面電車がない通っていない道路においても重要です。右折・左折・転回・進路変更など、ハンドル操作をするときは、ミラーだけでなく目視でクルマの死角の安全確認を確実に行いましょう。

 路面電車は、人々の生活の足として役立っているだけでなく、バスやタクシーのように道路交通の状況によって時刻が乱れることが少ない公共交通機関です。

 しかし、事故が発生すると、道路が渋滞したり路面電車のダイヤが乱れたりしてしまいます。道路交通を円滑にし、路面電車のダイヤを乱さないためにも、路面電車がある街でクルマを運転する際は、対向車や歩行者・自転車、路面電車など、さまざまな交通の動きに注意しながら運転することが重要だといえるでしょう。


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齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

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