屋根が空きゃ「オープンカー」なのは確か! だが名前も形式も沢山あるから違いがわかってこそクルマ好き!! (2/2ページ)

爽快感は抜群も面倒なシーンも

 タルガトップとはポルシェ911タルガに採用されたタイプで、スポーツカーのルーフ部分だけを取り外して格納するタイプ。ポルシェの登録商標になっているが、発表年でいえば「ヨタハチ」の愛称で親しまれたトヨタ・スポーツ800のほうが早い。

 重量増や剛性低下が抑えられるのでよさそうだと思いがちだが、クルマから降りてルーフを外し、トランクに格納しなければならないなど、手間はかかる。

 そのためか、最近は電動化するモデルが増え、現行911タルガもリトラクタブルハードトップになっているが、やはり長年このタイプを採用し続けてきたシボレー・コルベットは、クーペにこのタイプのルーフを使い続けている。

 キャンバストップはスライディングタイプのサンルーフとともに、手軽にオープンエアを味わえるアイテムとして親しまれてきた。かつては日本車にも設定車種がいくつかあったが、最近はルノー・トゥインゴ、リヤウインドウ部分まで開閉できるフィアットの500C/500eオープンとアバルト695C/500eカブリオレなど、欧州のコンパクトカーが主役だ。

 ルーフをガラス張りにしたガラスルーフは、固定タイプと開閉可能タイプがある。固定タイプは日本車ではダイハツ・タフト、外国車ではシトロエン・ベルランゴなど、いろいろな車種が設定しているが、開閉可能タイプは911タルガのタイプ993〜997など限られている。

 僕はオープンカーを所有したことはないが、巨大な開閉可能ガラスルーフを備えたルノー・アヴァンタイムは20年以上手もとにある。

 モーターサイクルにも乗るので、風を受けて走る爽快感はそちらのほうが段違いに上で、逆にクルマは箱であることに魅力があると思っているし、幌屋根は維持管理が大変というのが所有しない理由だ。

 ガラスルーフなら雨の日でもオープンエアが味わえるし、暑さ寒さもそれほど関係ないし、大都市の汚れた空気にも悩まされない。それでいて、開ければフルオープンに近い開放感が味わえる。

 たしかに重くはなるけれど、開けても閉めても空が拝めるので、それだけいろいろなシーンで楽しめるというのが実感だ。


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森口将之 MORIGUCHI MASAYUKI

グッドデザイン賞審査委員

愛車
2023ルノー・トゥインゴ/2002ルノー・アヴァンタイム
趣味
ネコ、モーターサイクル、ブリコラージュ、まちあるき
好きな有名人
ビートたけし

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