爽快感は抜群も面倒なシーンも
タルガトップとはポルシェ911タルガに採用されたタイプで、スポーツカーのルーフ部分だけを取り外して格納するタイプ。ポルシェの登録商標になっているが、発表年でいえば「ヨタハチ」の愛称で親しまれたトヨタ・スポーツ800のほうが早い。
トヨタ・スポーツ800画像はこちら
重量増や剛性低下が抑えられるのでよさそうだと思いがちだが、クルマから降りてルーフを外し、トランクに格納しなければならないなど、手間はかかる。
そのためか、最近は電動化するモデルが増え、現行911タルガもリトラクタブルハードトップになっているが、やはり長年このタイプを採用し続けてきたシボレー・コルベットは、クーペにこのタイプのルーフを使い続けている。
シボレー・コルベット(C8)画像はこちら
キャンバストップはスライディングタイプのサンルーフとともに、手軽にオープンエアを味わえるアイテムとして親しまれてきた。かつては日本車にも設定車種がいくつかあったが、最近はルノー・トゥインゴ、リヤウインドウ部分まで開閉できるフィアットの500C/500eオープンとアバルト695C/500eカブリオレなど、欧州のコンパクトカーが主役だ。
フィアット500eカブリオレ画像はこちら
ルーフをガラス張りにしたガラスルーフは、固定タイプと開閉可能タイプがある。固定タイプは日本車ではダイハツ・タフト、外国車ではシトロエン・ベルランゴなど、いろいろな車種が設定しているが、開閉可能タイプは911タルガのタイプ993〜997など限られている。
ポルシェ911タルガ(Type993)画像はこちら
僕はオープンカーを所有したことはないが、巨大な開閉可能ガラスルーフを備えたルノー・アヴァンタイムは20年以上手もとにある。
モーターサイクルにも乗るので、風を受けて走る爽快感はそちらのほうが段違いに上で、逆にクルマは箱であることに魅力があると思っているし、幌屋根は維持管理が大変というのが所有しない理由だ。
ルノー・アヴァンタイム画像はこちら
ガラスルーフなら雨の日でもオープンエアが味わえるし、暑さ寒さもそれほど関係ないし、大都市の汚れた空気にも悩まされない。それでいて、開ければフルオープンに近い開放感が味わえる。
ルノー・アヴァンタイムの車内画像はこちら
たしかに重くはなるけれど、開けても閉めても空が拝めるので、それだけいろいろなシーンで楽しめるというのが実感だ。