ウラカンをベースに「パンテーラ」を蘇らせた! レストアやレストモッドとは違うアレス・デザインの「レジェンド・リボーン・プロジェクト」とは? (2/2ページ)

まさに現代に蘇ったパンテーラ

 エクステリアデザインのフィニッシュには、たしかに1970年代のパンテーラの面影が演出されている。

 とくに注目すべきは、やはりフロントのリトラクタブルヘッドライトで、このヘッドライトバケットシステムは、もちろん現代のモデルらしくLEDテクノロジーでアップグレードされている。まさに記憶と美学、そしてパフォーマンスが融合したディテールと評してもよいだろう。

 ミッドに搭載されるエンジンは、もちろんランボルギーニ製の5204cc V型10気筒自然吸気で、アレス・デザインでは独自のECUのほかに、ステンレススチールのみで設計、製作されたエキゾーストシステムを組み合わせることで、650馬力の最高出力と600Nm以上の最大トルクを得ることに成功している。

 トランスミッションは7速DCT。駆動方式は第5世代のハルデックス・カップリング(電子制御多板クラッチ)をセンターデフとした4WDだ。

 サスペンションは前後ともにダブルウイッシュボーン。タイヤはフロントが255/30ZR20、リヤが325/25ZR21の設定で、ホイールの内側には前後それぞれ、380mm径ベンチレーテッド&クロスドリルドディスク+6ピストン・モノブロック・キャリパー、356mm径+4ピストンの同システムによる強靭なブレーキの姿を確認することもできる。

 0-100km/h加速で3.1秒、最高速では325km/h以上を達成することが可能だという、パンサー・プロジェクト・ウーノ。はたしてそれは、熱狂的なパンテーラ・ファンの目にはどのような存在として映るのだろうか。

 近年流行しているレストモッドの手法ではなく、まったく別のベース車からの創造というテクニックを選択したバハール。ちなみに同社からはこのパンテーラに前後して、1985年のフェラーリ412、そして1966年のシボレー・コルベット・スティングレイなどのレジェンド・リボーン・プロジェクトも発表されており、その話題性はこれからさらに高まっていくことは確かなところだろう。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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