この記事をまとめると
■バンコク国際モーターショー2025の模様をリポート
■中国メーカーのGWMブースを取材
■展示車のデザインがどれも「何かに酷似している」
メルセデス・ベンツとかVWとかダッジとか……
3月24日にプレスデー、25日にオープニングセレモニーが予定されているバンコク国際モーターショー。東京モーターショー改め、ジャパンモビリティショー、さらにはフランクフルトショーやデトロイトショーなどの日米欧のモーターショーはけっこう情報が入ってくるし、自動車メディアの業界ゆえ、まわりでも取材に行ったという声はいくらでも聞いてきた。だが、アジアのモーターショーとなると、かなりそうした数が減る印象。もちろん情報がないということではないけれど、私にとって、その空気感は未知の領域といってもいい。
バンコク国際モーターショーの入場ゲート画像はこちら
そんななかで取材の機会を得たバンコク国際モーターショー。会場で見た、ちょっと驚きの光景をお伝えしたい。まず会場に構えているブースだが、日本ブランド、ドイツ車ブランド、中国ブランドが大半を占める。中国ブランドでいえば、BYD、ジーリー、中国資本という意味ではMGやVOLVOなど、いま勢いのあるお馴染みのブースが並ぶのだが、そんななかにGWMなるブランドを発見。イマドキの中国ブランドらしく、電動車が沢山並ぶもののBEV専業というわけでもないらしい。クルマのリヤエンブレムや化粧ナンバープレートを見ると、HEVという文字が確認できる。
GWMのJOLIONというモデルのリヤスタリング画像はこちら
気になったので調べてみると、このGMWは、Great Wall Motorの頭文字で、Great Wallは「長城」を意味し、日本人でもよく知っている万里の長城から付けられたのだという。しかも中国ではかなり上位に位置する自動車メーカーで、アジアはもちろん、オーストラリアやブラジル、欧州にも進出しているとのこと。いや、GMWなる……などと書いてスミマセン!
バンコク国際モーターショーのGWMブース画像はこちら
で、何が気になるのかというと、車両の見た目。なんかどっかで見たことある……というようなモノだったりする。ひと昔前の中国車は、もはやネタのように「パクリカー」などと呼ばれて、中国国内のモーターショーにはまんまコピーじゃん、的なクルマが多数並んだ。我々メディアもむしろそれを楽しみにしていた、まである。
GWMのTANK300のリヤスタイリング画像はこちら
だがそこから一気に中国の自動車メーカーは成長を遂げ、海外メーカーのデザイナーを引き抜くといった戦略も含めて、なんなら世界をリードするぐらい「攻めたカッコよさ」を見せつけるクルマも出てきている。
そんななか、なんかこれって……を連想させるクルマが並んでいたのだ。「VWのあれっぽい気が……」「メルセデス・ベンツの人気車じゃ……」「ダッジかと思ったら……」と車種はそれぞれ想像してほしいのだが、そんな感じだ。
GWMのORA GOOD CATのフロントスタイリング画像はこちら
確かに、トレンドも含めて優れたデザインを突き詰めると、似てしまうことがあるというのも事実。欧州車と国産車、国産車同士で「なんか似てるよね」なクルマもある。
GWMのTANK500のフロントスタイリング画像はこちら
だが、このGWMブースはそのレベルではない「えっと……問題にならないのか?」と心配になる段階に片足を突っ込んだ「デザインの似てる具合」が楽しめるクルマが揃っていた。
GWMのJOLIONのフロントスタイリング画像はこちら
クルマ好きのみなさん、「パクリじゃん」なんて断言できるほどには似てない、絶妙なデザインを楽しんでみてほしい!