この記事をまとめると
■信号待ちにタクシードライバーが書いているのは日報の場合が多い
■日報が自動化されても、乗車場所や時間のメモを取ることがある
■これらの記録を基に効率よく乗客を見つける作戦を立てている
タクシードライバーの秘密のメモ、いったいなにが書いてある?
信号待ちの空車のタクシードライバーを見ると、なにやらメモしている様子を見ることがあります。一体、これは何を書いているのでしょうか。今回は、タクシードライバーが信号待ちで書いている書類が何なのか、元タクシードライバーが解説します。
タクシードライバーが信号待ちなどわずかな時間に書いている書類は日報の場合が多い
タクシードライバーが信号待ちや乗客を降ろしたあとなどに書いている書類は、運行記録簿(日報)であることが多いです。
運転記録簿とは、運転を開始した日時や終了した日時、運転した距離など、乗務に関するさまざまなことを記した書類で、法律により作成が義務付けられています。
タクシーの運航記録簿画像はこちら
近年では、この運転記録簿(日報)が自動化されているケースも多いです。そのため、ドライバーが日報を適宜記載する必要が減ってきました。
しかし、乗務の記録が自動化されているタクシーであってもドライバーが細かくメモを取っている場合もあります。では、ドライバーは何を書いているのでしょうか。
日報ではないならなにを書いてる?
運転記録が自動化されているタクシードライバーが書いているメモには、いつ・どこで・どのような乗客を乗せ、どこからどこまで運行したのかなど、日報に似た内容をメモしています。
これらをメモしておくことで、何曜日の何時ごろにどこに行けば乗客を乗せやすいという作戦を立てやすくなります。また、ドライバーによっては地図に乗車地点などを記載することもあるようです。
タクシードライバーのイメージ画像はこちら
このように、タクシードライバーは、こまめに乗務の内容を記録してデータを蓄積させることで、乗客を乗せやすい場所や時間などを把握し、その日の乗務でどこをどのように走るかを決めています。
よくタクシーがいる場所や時間が集中しているのを見かけることがあるかと思いますが、これらは過去のデータやドライバーが自ら見つけた法則をもとにタクシーを走らせているからだといえるでしょう。
日報のほかに作戦メモを書いているタクシーの運転手
タクシードライバーが信号待ちや隙間時間などに書いている書類は日報のほかに、各ドライバーオリジナルの作戦メモの場合があります。
タクシーのドライバーは乗客を乗せるほど稼げる歩合制の職業です。つまり、1回の乗務で効率よく乗客を乗せることが稼ぐコツとなります。そのため、それぞれが作戦を立ててタクシーを走らせているのです。
タクシーのイメージ画像はこちら
また、タクシードライバーは、日々街なかを走行しているため、街の変化にすぐ気づきます。たとえば、新しい建物や改装・取り壊しなど、その街の変化にいち早く気づき、そのたびに新たな作戦を立ててタクシーを走らせます。このような情報も信号待ちや隙間時間などを使ってメモしているのです。