この記事をまとめると
■1990年代に販売していたスポーツカーは今思えばどれもバーゲンプライスだった
■一部のモデルは販売当時から大人気でディーラーに列ができるほど
■物価上昇などで昔ほどクルマの価格は安くないが給料は上昇傾向にある
あの名車たちはどれも新車当時はびっくりプライス
とにもかくにも、最近の新車は高い! 新車の軽自動車でコミコミ250万円なんてことも珍しくなくなってきました。一概には比較できないとはいえ、ひと昔前には「このクルマがこんな値段で買えたんだ!? 何かの間違いじゃないの?」とツッコミたくなるような価格で販売されていたことも事実です。
そこで今回は「バーゲンプライス? こんな値段で買えたのかと驚く’90国産スポーツ7選」と題して、当時の新車価格や現在の中古車の平均および価格帯を調査してみました。
※中古車の平均価格および価格帯はカーセンサー調べ(2025年2月現在)
●ホンダ・インテグラ タイプR(DC2)
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・生産期間:1995年10月~2001年6月
・当時の新車の価格:222.8万円
・中古車の平均価格:317.5万円
・中古車の価格帯:125.8万円~598万円
ホンダのタイプRシリーズ第2弾、通称「インテR」の愛称で親しまれたDC2型。1000万円クラスのNSX-Rは高嶺の花だけれど、インテRであればコミコミ300万円以内で新車が買えたのだから、当時のクルマ好きが狂喜乱舞したのはいうまでもありません。FFスポーツアレルギーだったクルマ好きも、いざエンジンを1.8リッターVTECエンジンを8000回転までブンまわしてイチコロに。レカロシート標準装備、NSX-Rと同じボディカラーのチャンピオンシップホワイト(しかも標準カラー)が選べて、最高出力200馬力の高回転型VTECエンジンまで搭載。今考えても本当に信じられないほどのバーゲンプライスだったのです。
●ホンダ・シビック タイプR(EK9)
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・生産期間:1997年8月~2001年11月
・当時の新車の価格:169.8万円〜199.8万円
・中古車の平均価格:289.8万円
・中古車の価格帯:190万円~598万円
タイプRシリーズの第3弾がシビック タイプR(EK9型)。初代インテRの1.8リッターに対して、こちらは最高出力185馬力の1.6リッターのVTECエンジンを搭載。ローダウンしたサスペンションや専用セッティングのABS、トルク感応型ヘリカルLSD、レカロシート標準装備、チャンピオンシップホワイト(しかも標準カラー)などなど、数々の専用装備満載で、当時の車両本体価格が199.8万円。装備を簡略化したレースベース車のほうは169.8万円で売られていたという、嘘みたいな本当の話。一時期、筑波サーキットを走るクルマがEK9型だらけになっていたのも、納得のバーゲンプライスだったのです。
●日産 シルビア K’S(S14)
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・生産期間:1993年10月~1998年12月
・当時の新車の価格:169.7万円〜277.4万円
・中古車の平均価格:279.3万円
・中古車の価格帯:142.9万円~679万円
大ヒット作となったS13型の後継モデルとして1993年にデビューしたのがS14型。全幅が1700mmオーバーとなり、全車3ナンバーボディに。しかし、特徴的な丸みを帯びたフォルムが賛否両論となり、1996年のマイナーチェンジ時にはフロントまわりのデザインを中心に大幅な改良が加えられ、全体的にシャープなイメージに。ベースモデルの「J’s」、最量販モデルの「Q’s」、そしてターボ仕様の「K’s」というグレード構成も先代と同じ。最量販モデルのQ’sは200万円代前半、ターボ仕様のK’sは200万円後半という値付け設定。多くがチューニングベース車として扱われてきたこともあり、ノーマルの現存数が極めて少ないのが辛いところ。