シートベルト未着用! くわえタバコで運転! ドライブスルー公衆電話も!? いまじゃあり得ない「昭和の当たり前」カーライフ (2/2ページ)

公衆電話もタバコも若い世代には遠い存在に

公衆電話の利用

 携帯電話が普及するまでのドラマでは、クルマを運転しているときに誰かと連絡したくなると、公衆電話の前にクルマを停めて電話ボックスに駆け込む、といったシーンがよくあった。ところが現代社会では、公衆電話の使い方を知らない子どもがほとんどとなっているようだ。

 外出時の連絡手段が公衆電話しかなかったころ、筆者の生活圏にある某国道の道路脇に「ドライブスルー公衆電話」が設けられた。高速道路の非常駐車帯のようなものが設けられ、レーン沿いに設置された公衆電話の真横にクルマを着けることができ、クルマから降りずに電話が使用できるというものだ。かなり以前の時点ですっかり廃墟となっていたが、懐かしい昭和のひとコマだったと感じている。

 ちなみに筆者は毎年秋にロサンゼルスに出かけるのだが、常宿の近くにはクルマに乗ったまま洗濯物の受け渡しや引き取りのできる、「ドライブスルークリーニング屋」が存在している。

車内喫煙

 昭和の名画のひとつであるハリウッド映画「ブルースブラザース」は、冒頭で刑務所に入っていた兄のジェイク・ブルースを、弟のエルウッドが競売で購入したパトカーで迎えに来るシーンからはじまる。助手席に乗ったジェイクがシガーライターでタバコに火をつけると、シガーライターを窓から外に投げ捨ててしまう。映画全体からすればどうってことのないシーンのようにも思えるが、筆者にとっては強く記憶に残るシーンである。

 日本の昭和のドラマでは、とにかくタバコを吸うシーンが多く出てくる。それが屋内だろうが、屋外だろうが、車内だろうが、ところ構わずだ。当時のクルマの必須装備は灰皿とシガーライターとなっており、インパネの一番いい場所に当たり前のように設置されていたのだ。いまでは信号待ちなどで隣のクルマのドライバーが車内でタバコを吸っているところを見たりすると、「えっ?」と思われるくらいで、いまどきは喫煙者にとっては肩身の狭い世の中になっている。

 過去には、タクシーに乗り込むと、直前の乗客が車内でタバコを吸っていたようで、タバコの煙の臭いが車内に充満して嫌な思いをしたことが数えきれないほどあったが、いまはそんなことはほとんどない。過去には中距離通勤電車の車内でタバコを吸えた時代もあった。タバコ自体は苦手だが、車内でスパスパとタバコを吸うシーンが当たり前に出てくる昭和のドラマになつかしさを感じてしまう。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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