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サニーにスターレットにレビンが爆走! 全日本ジムカーナ”箱D”に旧車ファン悶絶必至 (1/2ページ)

サニーにスターレットにレビンが爆走! 全日本ジムカーナ”箱D”に旧車ファン悶絶必至

この記事をまとめると

■2025年の全日本ジムカーナ選手権が3月より開幕した

■旧車が参加できるオープンクラスとして開催されている“箱D”が注目されている

■参加マシンの多くがアナログでそれぞれの乗り方がある点が面白いと参加者は語る

1度は見なきゃ勿体ない「箱D」とは

 2025年の全日本ジムカーナ選手権・第1戦が3月8〜9日、筑波サーキットを舞台に開催。各クラスで激しいタイム争いが展開されるなか、ポイント加算の対象クラス以上に注目を集めていたのが、オープンクラスとして開催されていた“箱D”だといえるだろう。

 箱Dとは文字どおり、ハコ車のD車両を対象にしたクラスで、ベース車両は1980年代までに生産を終了したモデルが対象。1980年代までに生産が終了されたエンジンであれば、パワーユニットの載せ替えも可能で、軽量化のためのドアのFRP化など材質変更も認められている。

 とはいえ、12A型のロータリーエンジンを搭載したRX-7やA175のランサーなどの純正ターボ車両を除けば、後付けターボ&スーパーチャージャーの装着は禁止で、駆動方式の変更が禁止されているところも“箱D”の特徴といえる。

 ここ数年は全日本ジムカーナ選手権のオープンカテゴリーとして併載されることが多く、2025年の開幕戦として開催された筑波ラウンドでも大会を締めくくる“大トリ”として箱Dクラスを設定。参加台数はダブルエントリーを含めて7台とやや寂しい状況となったが、AE86型のトヨタ・レビンに加えて、KP61型のトヨタ・スターレットやB310型のニッサン・サニー、さらに1990年代まで生産はされていたGA2型のホンダ・シティが参戦するなど、車種ラインアップが多彩で、それぞれに特徴的なマシンに仕上がっていた。

 まず、レビンのエンジンは純正の4A-Gながら、ヘッドやピストン、クランク、コンロッド、カムシャフトなどを強化。最高出力は220馬力程度ながら、車両重量は780kgと軽いため、理想的なパッケージに仕上がっているようだ。ちなみに、ギヤボックスはマシンのメンテナンスを手がけるYSSのオリジナルで、ダンパーはエナペタル、フロントブレーキはAPのモノブロックキャリパーを採用。TRDのオーバーフェンダーやリヤスポイラーが採用されるなど、スタイリングもレーシーな雰囲気に仕上がっている。

 これと同様にスターレットにもヘッドやピストン、クランク、コンロッド、カムシャフトなどを強化した4A-G型エンジンを搭載。ダンパーはエナペタル、ギヤボックスはレビンと同様にT50をベースにしたYSSのオリジナルで、TRDのエアロデバイスを採用したマシンだ。車両重量は730kgで、最大出力は200馬力に迫るパワーを発揮するなど、まさにモンスターマシンといった仕上がりだといえるだろう。

 そのほか、サニーにはカムシャフトなどを作り替えたA15型エンジンが搭載されたほか、トヨタ用のT50をベースにしたYSSのオリジナルギヤボックスを搭載。ダンパーはエナペタルで、NISMOのオーバーフェンダーやスポイラーが特徴的だ。こちらのモデルも車両重量は730kg、最高出力は160馬力と十分なスペックとなっている。

 ちなみにYSSが手がけた前述の3台はいずれもキャブレター仕様で、電動のパワーステアリングとエイボンのスリックタイヤを装着。ドライバーの顔ぶれも全日本ジムカーナ選手権のチャンピオン経験を持つ川脇一晃選手がサニーで参戦するほか、ジムカーナやレース経験の豊富な大井貴之選手がスターレットで参戦するなど豪華なラインアップといえる。

 一方、シティを投入したのはパーツメーカー、キャロッセの代表でもある長瀬 努選手で、往年のドライバー、内藤 源氏が開発したマシンに安全燃料タンクを追加するなどキャロッセでリビルド。詳細は不明ながら、軽量化のためか、オルタネーターを外すなど、なかなかユニークな1台だ。

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