この記事をまとめると
■トヨタからクラウン第4のモデルとなる「クラウンエステート」がついに発売
■パワートレインは2.5リッターハイブリッドと同プラグインハイブリッドが設定される
■エステートの名にふさわしく荷室もたっぷりでリヤシートを倒せば全長2mの空間が広がる
待ちに待ってたクラウンエステートがついに登場
真打登場。これでクラウンシリーズがすべて出揃った。
2022年7月、新型クラウンの発表会で披露された4タイプの車形は、これまでのクラウンの固定観念を粉々に粉砕するデザインだった。クロスオーバー、スポーツ、セダン、そして今回、ついにエステートが華々しくデビュー。2024年秋の登場予定が認可トラブルでズッコケて延期されたものの、ようやく正式にお披露目となったわけだ。
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試乗はプロトタイプによる撮影がメイン。サーキットをゆるゆる走る程度だったが、第一印象は悪くない。
むしろ「おっ、やるじゃないか」と思わず口をついて出るほど。
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パワーユニットは2種類。2.5リッターハイブリッドとプラグインハイブリッドが設定される。エステートはスキーやキャンプなどのアウトドア派がターゲット。山坂道を軽快に駆ける姿を夢想しながら「2.4リッターターボハイブリッドもあるんじゃないか」と期待していたが、どうやらそこは慎ましくコンサバな選択に落ち着いた。
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とはいえ、どちらのユニットも決して非力ではない。野山を駆け上がるにも、これなら文句は出まい。エンジンスペックの詳細はまだ内緒だそうだが、開発陣の「期待してください」というニヤリとした笑みから察するに、相当イイ線を狙っているのは間違いない。
ボディスタイルは意外にもスラリと美しい。全長4930mm、ホイールベース2850mmとクロスオーバーと共通。全幅はスポーツと同じ1880mm、高さは1625mmと堂々たる体躯だ。セダンのFRプラットフォームを使うかと思いきや、基本はFF。それゆえ、間延びせず、塊感のあるデザインになっている。並べてみると、スポーツとバチバチに張り合うほどの風格がある。
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エステートの名にふさわしく、荷室もたっぷり。リヤシートを倒せば全長2mの空間が広がる。デッドスペースに蓋がされ、フラットな荷室を確保。リヤエンドには簡易シートが仕込まれており、スキー場でブーツを履くのも、キャンプ場でコーヒーを啜るのも、風情があっていい。
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さらには簡易テーブルまで装備され、PHEVでは標準、HEVではオプションで選択可能。1500Wのソケットも備え、VtoL機能でコーヒーメーカーやポットの電源にもなる。アウトドア派の心をくすぐる仕掛けが満載だ。
こうして、クラウンシリーズは万全の布陣を完成させた。ショーファードリブンのセダン、躍動感あふれるスポーツ、万能なクロスオーバー、そして旅の相棒エステート。
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まさに「クラウン帝国、ここに極まれり」である。