再々復活で話題のランクル70はじつはランクル76だった!? トヨタ流「型式英数字」の法則とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2023年に復活したランドクルーザー70の車両型式は「GDJ76W」だ

■1984年時点のランドクルーザーのベーシックグレードの車両型式は「BJ70V」だった

■正真正銘の「70」は2ドアボディのNAディーゼルモデル

型式「GDJ76W」をランクル70と呼ぶ理由

 タフネスとクラシカルな魅力を備え、2023年11月に発売開始となった「ランドクルーザー70」の人気は衰えるところを知りません。トヨタのホームページでも「ランドクルーザー”70”」と表記されていますが、じつは現在販売されているモデルの車両型式は「GDJ76W」で、厳密にいえば”70”という数字は見当たりません。

 はたして”70”という数字はどこから出てきたのでしょうか。

 ランドクルーザー”70”が発売されたときのニュースでは『再再販』という言葉も見受けられました。なぜならランドクルーザー70が誕生したのは1984年で、2004年にいったん日本では販売終了となっていたからです。その後、2014年に再販されたこともあって、現行モデルは再再販と表記され、基本設計は1984年に発売されたモデルを踏襲しています。

 つまり、優れたオフロード走破性を実現するラダーフレーム構造は40年以上前の設計なのです。エンジンをアップデートすることで環境性能などで現在のニーズを満たした仕様が、いまのランドクルーザー70といえます。

 そして、1984年にフルモデルチェンジした際のランドクルーザー・ラインアップを見れば、いまでも”70”という数字が使われている背景が理解できるでしょう。

 じつは1984年時点のランドクルーザーのベーシックグレードの車両型式は「BJ70V」というもので、正真正銘のランドクルーザー”70”でした。ボディは全長4mに満たない2ドアで、エンジンは3.4リッター4気筒OHVディーゼルを積んでいました。ですが、同じ4気筒ディーゼルでもターボで過給したエンジンを積んだグレードの車両型式は「BJ73V」となります。最初から数字は70で統一されていたわけではないのです。


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山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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