走行中に「羽根」がせり上がるとか男のロマン! 可変空力パーツを備えた代表的なクルマを挙げてみた (2/2ページ)

国産&輸入車ともに採用車種多し

 また輸入車では、もう1台、ランチア・テーマ8.32も欠かせない1台だ。

 ランチア・テーマ8.32は、フェラーリ308GTB/GTSクワトロバルボーレ用の3リッターV8 DOHC 32バルブエンジンに手を加え、FFに搭載した当時世界最速のFFサルーン。1986年のデビューで、手動式のリヤ可変スポイラーを備えていた。

 国産車では、R31スカイラインに続いて、1990年、三菱GTOに「アクティブ・エアロ・システム」が採用された。このシステムは、80km/hになるとフロントのスポイラーが約50㎜ダウンするのと同時に、リヤスポイラーは14度角度が増して、ダウンフォースをプラスするというもの。

 前後とも80km/hで作動し、50km/h以下になると格納する仕組み。前後のスポイラーがともに作動するのは新しいスタイルだった。

 トヨタでは80スープラのオプションにアクティブスポイラー(フロント)があった。たしか価格は8万円程度だったはずで、90km/hで出てきて70㎞/hで収納される。

 ホンダのS660にも純正ディーラーオプションで、アクティブスポイラーがあり、一式で16万5000円……。約70km/hでスポイラーが上がってきて、約35km/hで格納。

 国産車では、このように可変エアロは少数派で、アクティブスポイラーと同じで、出てきては消え、出てきては消えを繰り返しているが、欧州車では今でも採用している車種がある。

 変身願望というか、わかりやすいメカもので、しかも確かな効果があるアクティブスポイラーは、もっと評価されてもいいはずなので、少し長い目で見るようにしたい。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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