シビックタイプRをも凌ぐキレッキレのFFハッチ!! 腕のないやつお断りの「ジャジャ馬感」も魅力だったマツダスピードアクセラ (2/2ページ)

見た目もインパクト抜群な2代目モデルも登場

 そんなマツダスピードアクセラは、じつは1代限りで終わらず、ホットハッチとしてしっかりと進化している。

 アクセラ自体のフルモデルチェンジに伴い、2009年に2代目へと進化したマツダスピードアクセラでは、エンジンフードに大きなエアインテークを備えているのが外観の特徴。このインテークは空冷式インタークーラーへ外気を導くもので、ターボエンジンを積んでいることをアピールするアクセントとなっている。

 なお、パワートレインは基本的にキャリーオーバーで、194kW(264馬力)・380Nmというスペックもそのままだった。いずれにしても、最高出力の発生回数が5500rpm、最大トルクは3000rpmというもので、高回転まで使って楽しむタイプのエンジンではなかったが、非常にトルクフルな性格で、18インチタイヤのグリップを使い切るだけのパワートレインとなっていたのだ。

 つまり、アクセル全開でパフォーマンスを引き出すには、それなりのテクニックが必要なじゃじゃ馬的な顔をもっていたことになる。だからといって、全般的に運転が難しいクルマというわけではなく、日常的なドライブシーンにおいては、マイルドで乗りやすい面もあるというのが当時の評価だった。

 フルパワー状態でじゃじゃ馬的といっても、アクセラのシャシー性能が劣っていたわけではない。あまりにもトルクフルなエンジンを積んでいたと理解すべきだ。最新のハイグリップタイヤを履かせれば、かなりバランスのとれたホットハッチとなるだろう。

 そんなマツダスピードアクセラだが、まだその魅力に気付いているユーザーは多くなさそうだ。中古車の相場でいえば、おおよそ150万円±40万円の価格帯で見つけることができる。

 ある程度のアップデートを考慮して期待できるパフォーマンスからすると、この相場はバーゲンといえる。タマ数は多くないので見つけるのは大変かもしれないが、かつての「FF最強マシン」をリーズナブルに味わうラストチャンスといえるかもしれない。


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山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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