この記事をまとめると
■ホンダ・シビックタイプRの代わりにシビックRSを購入検討する人が少なくない
■「タイプR」と「RS」はクルマの方向性がまったく異なる
■タイプRの代わりに現行シビック前期型を中古購入してチューニングするのもひとつの手だ
気になるなら一度乗って検討したほうがいい
2025の1月10日にシビックタイプRに新たに追加された「レーシングブラックパッケージ」。発表早々に注文が殺到し、受注がストップし続けていたシビックタイプRだったが、レーシングブラックパッケージの発表を機に、同パッケージのみ、受注を再開することとなった。
ただ、黒系の内装を採用し、自動防眩ミラーとワイヤレス充電が標準装備となっただけで、性能面では一切変化がないにもかかわらず、約100万円アップとなった。これにより購入を躊躇してしまった人も少なからずいたのではないだろうか。
ホンダ・シビックタイプR「レーシングブラックパッケージ」の展示様子画像はこちら
結局、現在はレーシングブラックパッケージも含め、再び受注停止となってしまっているシビックタイプRだが、タイプRが買えないのであれば、タイプRよりもおよそ60万円安いシビックRSに注目が集まるところ。タイプRの代わりにRSを……と考えている人もいるのではないだろうか。
ホンダのRSというと伝統的に「ロードセイリング」を意味しており、サーキットでコンマ1秒を削ることを主眼としたタイプRとは異なるものの、シビックRSも6速MT専用グレードで公道を爽快に走ることができるものとなっている。
ホンダ・シビックRS(11代目)のフロントスタイリング画像はこちら
そのため、エンジンの出力やボディなどは通常のシビックと共通となっている。それでも、レブマッチシステムや慣性モーメントを30%低減したシングルマス軽量フライホイールを採用するなど、軽快なシフトチェンジやクルマとの一体感を楽しめる方向性となっている。
足まわりやステアリング、ブレーキもRS専用チューンのものが与えられているが、こちらもタイプRほど過激なものではなく、爽快な走りを実現できるような味付けとなっているのだ。
ホンダ・シビックRS(11代目)のタイヤ&ホイールまわり画像はこちら
つまり、シビックRSはシビックタイプRとは異なる方向性で仕上げられたモデルとなっており、タイプRが買えないから代わりにRSという選択肢は結果的にモヤモヤした気もちを抱えることになりかねない。
そのため、どうしてもRSが気になるという人は、一度ディーラーなどで試乗をしてみて、自分のイメージにあったクルマとなっているのかをしっかり確認してから購入に動くことをオススメしたい。
ホンダ・シビックRS(11代目)の走行写真画像はこちら
そして、どうしてもタイプRテイストが好ましいと感じたなら、無理にRSやプレミア化しているタイプRの中古車を買うのではなく、前期型に存在していたLXやEXのMTモデルの中古車を購入し、カリカリにチューニングするというのも面白いかもしれない。
前期のMT車なら総額300万円を切る価格から狙うことができるので、RSとの差額でかなりのチューニングができるハズ。そんな選択肢が選べるというのもクルマ選びの楽しいところといえるのではないだろうか。