個性的な見た目だけでなく走りが高く評価されたモデルもあった
エスパーダ
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ガンディーニによる独特なスタイリングと4シーターのグランツーリスモということで、初期のランボルギーニのなかでもひときわ個性が光るモデル。有名なプロポーザルモデル、「マルツァル」と、ジャガーのために製作したコンセプトモデル「ピラナ」双方のエッセンスが混然となっているほか、シリーズIII(1972〜1978年)ではパワステを標準装備するなど、ミウラに負けず劣らず意欲的なモデルといえるでしょう。
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なお、1978年の生産中止までにわずか1217台しか作られなかったというのもエスパーダを伝説のモデルへと至らしめているかと。もっとも、この年にランボルギーニが倒産(イタリア政府の持ち物になりました)していなければ、もう少し伸びたはずですけどね。
ハラマ
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ハラマは猛牛でなく、スペインのサーキットに由来する車名。ハッチバックスタイルからエスパーダの後継と思われがちですが、それまでの鋼管フレームからモノコックへと変更、また、全長/ホイールベースを詰めてよりスポーティな運動性を持たされた意欲作。
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フロントに収まるV12エンジンは4リッター/350馬力(GT)と、圧縮比を高めて365馬力(GTS)を発生する2タイプが用意されました。
2+2GTのスタイリングはもちろんベルトーネに在籍していたガンディーニで、ボンネット上のNACAダクトや、特徴的なリトラクタブルライトなどハラマだけの意匠が凝らされています。
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また、当時ランボルギーニのテストドライバーだったボブ・ウォレスがハラマの運動性能をとても気に入っていた、というのも有名な話。彼はハラマを軽量化(リトラクタブルライトを廃し、ボンネットをFRPするなど)した上に、エンジンをキャビン側に移動させてより重心位置を有利にさせた「ハラマRS」なるテスト車両まで作り上げています。
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328台というきわめて少ない生産台数から失敗作、不人気車などといわれることもあるハラマですが、じつはFRランボのなかでは極めつけの名車だったこと間違いありません。