店内に展示車なし! 夜は消灯……って昭和オヤジには寂しい限り!! すっかり姿を変えた令和の新車ディーラーの姿 (2/2ページ)

クルマを置くより人を招くスペースのほうが重要に

 路面に沿ってショールームを構えるのが新車ディーラーの基本なのだが、ここ最近新築される新車ディーラーのなかには趣の変わったものが目立ってきた。

 たとえば、ロードサイドとショールームの間に、屋外に展示車を置くスペースを設けるディーラーが増えてきている(なかには道路とショールームの間にベンチを置いた休憩スペースにしているところもあったりする)。そのような展示スペースには、屋根があるところもあれば、「野ざらし」のような場所もある。

 このような趣向になるひとつの流れとしては、最近のとくに若い世代に多いようだが、車両が店内に置いてあることに抵抗を感じるひとが多いことに対応しているようである。新車とはいえ、クルマに対して「外で使うものを室内に置くのは……」と感じるひとがいるためもあり、最近はショールーム内に展示車を置かない店舗が目立っているともされている。

 もうひとつとしては、過去にはアポなしでフラッと立ち寄ることが多かった新車ディーラーだが、最近はアポイントをとって店を訪れるということも多くなり、これ見よがしにお客が集まっていることをアピールして集客する必要もなくなってきたことも大きいようだ。

 世のなか働き手不足のなか、新車ディーラーも十分なセールスマンの数を各店舗に配置しているわけでもない。人手の足りないなか、効率的に販売促進活動を進めるのには、事前予約で来店客が被らないようにすることが大切となってきている。そのような売り方の変化が、ショールームのありかたも変えてきているようにも見える。

 もちろん、歩行者の多い市街地や交差点の角地では昔ながらのロードサイドギリギリにショーウインドウのあるショールーム設けるなど、立地に合わせてそのスタイルも変えている。ただし、令和のいまではショールーム内に展示車が置いてある店舗が減ってきていることは間違いない。

 これは販売スタイルの変化だけではなく、点検・整備もユーザー自らが店頭にもちこんで作業が終わるのを待つスタイルが定着しているので、そのような点検待ちのお客のための待機スペースも用意しなければならないということも大きい。

 移転もともなう新築店舗では敷地面積が大きいところもあるので、将来的な販売拠点の整理統合(働き手不足などの影響もあり)に備えたものなのか……とも考えている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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