
この記事をまとめると
■有償のメンテナンスパッケージに加入しているのならディーラーに入庫するのがおすすめ
■数年以内に乗り換えを考慮している人にはディーラーでの点検整備は有利にはたらく
■とにかく整備費用を抑えたいのであれば街の整備工場に頼むのも手だ
クルマのメンテナンスはどこでするのがいいのか?
よほどクルマに精通した人でない限り(ましてや整備士の資格をもっていない限りは)、愛車のメンテナンスや法定点検はディーラーや街の工場に預ける人がほとんどでしょう。
愛車を預けるのはディーラーがベストだと信じて疑わない人がいることも事実。一理あることは確かですが、全面的に同意できるかというと、ケースバイケースではないかと思われます。そこで、クルマのメンテナンスはディーラーのいいなりでいいのか否かについて考えてみました。
ディーラーのサービススタッフも売上げを意識せざるを得ないという話
ディーラーのセールスマンには、スキルや勤続年数などに応じて毎月の販売台数(いわゆるノルマ)が課せられています。かつてディーラーのセールスだった筆者の後輩いわく「休みの日でもノルマ達成のことが頭から離れなかった」といいます。努力の甲斐あって今月はノルマを達成できても、月が変わればリセットされ、ふたたび数字との戦いの日々が待っています。
では、サービスフロントやメカニックにはノルマがないのか……というとそうではありません。ここはディーラーや販売会社によって違いがありますが、サービス部門全体で月にいくらといったノルマがあります。新車および中古車、サービスの入庫台数、保険の加入数など、トータルの数字がそのディーラーの成績となるため、店長は全体の数字をクリアさせなければならず、さらに大変です。
ディーラーに預けたほうがいい人やクルマとは?
上記を踏まえたうえで「ディーラーに預けたほうがいい人やクルマ」について考えてみましょう。現在所有しているクルマが初年度登録から3年以内ないし、5年以内であり、さらに有償のメンテナンスパッケージに加入している人であれば、ディーラーに入庫することをおすすめします。
車検に関する費用は実費となりますが、それ以外の点検やエンジンオイルやフィルターなどの消耗品もメンテナンスパッケージに含まれていることが多く、費用がかからない(または安価で抑えられる)からです。また、整備内容もディーラー保証がつく点も魅力です。
また、現在所有しているクルマを数年以内に売却し、次のクルマに乗り換えることを考えているのであれば、担当セールスやサービスフロントなどのスタッフとの人間関係も重視すべきだと考えます。ディーラーでメンテナンスを受け続けた車両は認定中古車として販売できることが多く、代替時の下取り金額も有利です。