WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

「Formula Gymkhana 2024」で3位の「近畿大学」は関西ノリのハイテンション! 自動車部の素顔を覗いてみた!! (1/2ページ)

「Formula Gymkhana 2024」で3位の「近畿大学」は関西ノリのハイテンション! 自動車部の素顔を覗いてみた!!

この記事をまとめると

■Formula Gymkhana2024で第3位となったのが近畿大学体育会自動車部だ

■近畿大学体育会自動車部は和気藹々とした楽しさのなかにも研究熱心な理論派が揃う

■近畿大学体育会自動車部に潜入取材

近畿大学体育会自動車部ってどんな部活?

 同一車種(稀少なヴィッツGRMN)、装備(同一ブランド同サイズのタイヤ、モティーズオイル)によるワンメイク競技。許されているセッティングもタイヤの空気圧調整のみと、すべてがイコールコンディション。車両の性能ではなく、ドライビングスキルとチームワークを競う、学生のための新しいジムカーナ大会、それが「Formula Gymkhana」だ。

 資金が潤沢なチームが速い傾向にある学連戦とは違い、ドライバーの腕の差で勝負できるのもこのFormula Gymkhanaの醍醐味。ドライバーは各大学、3名ずつ選出。その合計タイムで順位を決定するというもの。決勝ラウンドに進んだ10校のうち、見事第3位を獲得したのは関西圏の大学自動車部の雄、近畿大学体育会自動車部だ。

 “KINDAI BIG BLUE RACING”こと近畿大学体育会自動車部(以下、近大自動車部)は、学生部員が自ら運営・活動を行っている。関西の大学自動車部のなかでは部員数も多く、常に活動する約20名を中心に40人前後が在籍。仲良きなかにもやるべきときはしっかりとやるというメリハリのある部活方針を貫いている。

 クルマが少し好きなライトな部員から、“クルマをイチから作りたい!”というオタクレベルの部員まで幅広く揃っているのも特徴で、部員の比率としては理工学部が多く、経営学部などの文系生徒も半分くらい在籍しているとか。愛車の所有率は3分の2程度で、以前はスバル車の所有率が多かったが、部車がFR駆動のGR86になったこともあり、マツダ・ロードスターが多くなっているとのこと。

 部車であるGR86は、エンジンはノーマルながら、吸気・排気系をチューニング。室内はドンガラ状態に7点式ロールバーを装着、足まわりにはクスコの車高調、ホイールにはレイズのZE40(17インチ)とTE37(18インチ)の3セットを所有。タイヤの減りも考えて練習では少しでも安い17インチを使用しつつ、本番は18インチのTE37を使っているそう。

 ボディ外観は大阪オートメッセに出展(2023年)するため自分達でデザインし、「5日間くらい泊まり込みで作業しました」とレーシングカーのようなラッピングも自分達で施工したというからじつに器用。各パーツメーカーからの協賛パーツも装着されている。これからトラストから協賛されたエキマニを装着するとのこと。

 部室横に併設されたピットには現部員達が知らない(10年ぐらい前?)ころに2柱リフトも設置、さらに「19インチまで交換可能なタイヤチェンジャーも予算が余ったコロナ禍に設置できました」。ピット内には学生らしい煩雑さはあるものの整備するにはじつにありがたい環境が整っている。

 さて、今回のFormula Gymkhana 2024参戦にあたり、近大自動車部は部員が多いので名阪スポーツランドを使用して部車を使って選考会を開催。そこで上位3名を選出。参戦にあたり近大自動車部としての戦略がどうだったのかを主将の辻野眞人さんに聞いてみた。

「前日練習のときにプロドライバーの走りを応援の部員が動画撮影し、それを分析して自分たちの走りとプロドライバーの走りを比較しました。自分達のロスはどこにあるのかをホテルに戻って分析・解析、ドライバーとメカニックで会議して競技当日に活かせるようにしました。1本目の走行は雨のウエットでしたが、そこでタイムを残しつつ、午後は晴れると予想し2本目に攻められるように1本目にタイムを残すことを目指しました。それを実際の行動に移せたのが良かったと思います」。

──ドライバーの走行順はどうやって決めた?

「第1ドライバーの髙田はクルマからのインフォメーションを言語化できる能力の高い選手なんです。ヴィッツGRMNは普段乗らないクルマなので、少しでも多くの情報を、後に続く第2、第3ドライバーに詳細に伝えてもらいました。雨のときの空気圧や路面状況がわからないので、水たまりの場所や路面状況もアドバイスしてもらいました。ブレーキの利き具合がドライとウエットでどれくらい違うのかなどもアドバイスしてもらいましたね」。

 走行する選手とサポートする仲間、そのチームワークもじつにバランスが取れていたのがよくわかるエピソードだ。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了