1秒でも早く事故車から人を救出! 「NEXCO東日本」が独自に配備を始めた「レスキュー車」の中身とは? (2/2ページ)

NEXCO東日本が事故緊急対応車を用意

 事故緊急対応車と名付けられた車両は、消防署が配備するレスキュー車の装備に加え、交通規制を行うための道具や事故からの復旧作業のための道具を備えている。これによって駆けつけたときに交通事故に関する対応を素早く行えるようになっているのだ。そのため、ボディもレスキュー車より長く、収納力を高めているようだ。このボディは製作を行う極東開発工業と共同開発された。

 具体的には、車体後部にはクレーンを備え、前後にウインチ、作業時に車体を安定させるアウトリガーや、夜間作業のための投光器も装備されている。両側面にはシャッター付きの格納庫があり、内部にはエンジンカッターやガス溶断機、切削工具類などの乗員救出のための工具を搭載。さらに油圧式支柱引き抜き機、高圧洗浄機、手押しスイーパーに吸着剤、吸着マットといった道路の復旧を行うための道具も搭載されており、ボディには水タンクも内蔵されている。

 交通規制のためのLED矢印板やコーンも積み込まれており、現場到着後には即座に車線規制を行うことで二次被害を予防することができるようになっている。すでに水戸に1台、そして新たにもう1台がNEXCO東日本圏内に配備される。今後は稼働率などを見ながらさらに広い範囲に配備されていくことになるはずだ。

 交通事故の被害者を一刻も早く助け、事故による渋滞の早期解消や二次被害の抑制など、与えられた使命は決して軽くないだけに、この事故緊急対応車に乗車する作業員には期待が寄せられる。


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