
この記事をまとめると
■トラックドライバー専門求人情報サイト「TRYVER」
■アンバサダーにYouTuberのばばしさんが就任した
■ばばしさんは現役の女性トラックドライバーだ
人気YouTuberがアンバサダーに!
必ずしもいい言葉ではないのかもしれないが、いわゆるブルーカラーのことを「ガテン系」という。なぜそういうのか、いまでは語源を知る若者も少ないだろう。昭和の時代、求人は新聞広告、折込チラシが中心であったが、求人情報誌が登場して様相が一変した。
電話帳(死語?)のような分厚い雑誌に、ありとあらゆる求人が掲載されていたが、やがてそれらはカテゴリー別にわけられるようになっていく。そのなかで、土木、建築、ドライバー、調理師、メカニックなどといった職人向けに特化して、1991年に創刊されたのが求人情報誌の「ガテン」であった(2009年休刊)。
トラックドライバーの募集は、新聞広告以外にもこういった雑誌に掲載されることが多くなり、バブル経済期のころまでは求人、応募とも非常に多かったといわれている。なぜならば、仕事はたいへんでも給料がよかったからだ。自分の店をもちたいなど起業の夢をもつ人たちは、数年間宅配ドライバーをやれば簡単に資金が貯まるとさえいわれていたのである。
現在、トラックドライバーを目指す人たちの多くは、どちらかといえば「運転やトラックが好き」いう人が多いようだ。求人情報の取得は新聞、雑誌、フリーペーパーよりも、インターネットサイトを利用するケースがほとんどである。トラックドライバー向けにも多くの求人サイトがあり、企業名、就業地域、待遇、乗車車種などといったカテゴリーから、好みに合わせて検索できるように工夫されている。
このように、数多くあるトラック専門求人情報サイトのなかで、YouTubeの「ばーしちゃんねる」を運営する「ばばし」さんがアンバサダーに就任したことで、トラックドライバーの注目を集めたサイトがある。それが、縦型ショート動画に特化した、トラックドライバー専門求人情報サイトの「TRYVER」だ。
このサイトの大きな特徴は、従来の文字や静止画情報ではなく動画情報で求人を行っていることだ。開設は2024年9月からだから、まだ比較的新しいサイトである。「2024年問題」に端を発する人手不足を解消するべく、トラック輸送の会社は労働環境の改善に奔走している。しかし、「トラックドライバー=ブラック」といった印象の払拭には至っていない。そこで、そういった事業者の取り組みを動画でわかりやすく紹介し、より理解を深めてもらおうとしているわけだ。
ばばしさんは、現役の女性トラックドライバー。おもにトラックドライバーの日常などを動画にしており、チャンネル登録者数は約23万人の人気ユーチューバーだ。Instagramへの投稿も行なっていて、こちらのフォロワーは5万人余りに達する。女性トラックドライバーの現状を過不足なく紹介しているところが、多くの支持を集めている理由のようだ。
このように、トラック業界の事情に詳しい人物がアンバサダーになることで、この求人サイトの情報内容には信憑性が高まってくる。アンバサダーに就任するにあたって、はばしさんは「最近は運送業界に関係するいろんなサービスが生まれていますが、TRYVERはあったようでなかったようなサービスだと思います。お声がけいただいたときには正直驚きましたが、トラックが好きなので、一緒に何か面白いことをしていけたら嬉しいです」とコメントした。こういった取り組みから、トラックドライバーに興味をもって就業希望者の増えることが期待されている。